http://www.asahi.com/health/news/OSK201111090158.html
さまざまな組織の細胞になることができる胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から、成長ホルモンなどを分泌する臓器「脳下垂体」をつくることに理化学研究所と名古屋大がマウスで成功した。下垂体を取り除いたマウスに移植すると、ホルモンが正常に出ることも確認した。10日付の英科学誌「ネイチャー」電子版に掲載される。
理研はこれまでに、マウスのES細胞から大脳皮質や網膜を立体的につくることに成功している。今回、複雑な機能を持つ人工臓器をつくり、それを移植して確認できたことは、再生医療に向けた人工臓器づくりの大きな前進といえる。
下垂体は脳にぶら下がるように伸びている臓器で、人間では長さ1センチほど。副腎皮質刺激ホルモンや成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモンなどを出す。