http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110817-OYT1T00592.htm
強い光と特殊な鏡を使って、真空の世界をのぞき見るための新しい理論を児玉了祐・大阪大教授らが考案し、米国物理学会誌の電子版に発表した。
観察できる確率が、これまで提案された手法より約1000万倍高くなると言う。
真空というと何もない空間と思われるが、瞬間的には、物質と、電気的に反対の性質を持つ「反物質」が現れてはぶつかり合って消えているとされている。
強い光を当てれば、生まれたての物質が消える前に相互作用して観察できると考えられるが、効率のよい手法は提案されていなかった。児玉教授らは、プラズマを用いて、強い光に耐えられる鏡を独自に開発。レーザー光を様々な角度から真空に当てると、相互作用する確率が飛躍的に高まることを理論的に突き止めた。
(2011年8月17日16時52分 読売新聞)