血液でうつ病診断、簡便な検査法開発 リン酸濃度を測定 | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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http://www.asahi.com/health/news/TKY201105200691.html

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 血液中に含まれるリン酸の濃度を測り、うつ病を診断する検査法を、慶応大の研究成果をもとにしたベンチャー企業が開発した。従来、研究されてきた血液による診断法に比べ簡便なことが特徴。健康診断で使うことで早期発見につながる可能性がある。

 開発したのは「ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ」(山形県鶴岡市)。22日に、東京都で開かれる日本生物学的精神医学会で発表する。

 同社は、国立精神・神経医療研究センターで「大うつ病性障害(うつ病)」と診断された31人と、年齢や性別の構成が近い健康な35人の血液を分析。うつ病患者は、血漿(けっしょう)中の「エタノールアミンリン酸」の濃度が低いことを見つけた。

 このリン酸の濃度を調べて、うつ病患者を正しく診断できた確率は82%、健康な人をうつ病でないと診断できた確率は95%だった。

 血液でうつ病を診断する方法は複数の研究グループが開発している。しかし、約20種類の白血球の遺伝子を調べたりするなど、簡便な測定は難しかった。

 同社は、このリン酸の濃度を数分で測れる試薬を開発中。1年以内に完成する見込みで、臨床試験を行い、医療機器としての承認を目指す。

 厚生労働省研究班の調査では、一般医の9割は経験則でうつ病を診断しているという。うつ病で受診している人は70万人を超えるが、治療が必要な人の4分の1程度しか受診しておらず、早期発見が難しい。(岡崎明子)