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【ウェリントン２１日ＡＦＰ＝時事】ニュージーランドの首都ウェリントンに、映画の都として知られる米ハリウッドの名物大看板を模した「Wellywood（ウェリウッド）」の大看板がお目見えすることになった。これに対し、本家のハリウッドやニュージーランド国内外から反対の声が上がっている。（写真はハリウッドの大看板）
大看板の設置案は１年３カ月前に浮上。これに対しハリウッド商工会議所のレロン・ガブラー理事長は「世界的に有名な『Hollywood』看板のデザインは商標登録されている」と述べて反対を表明。「彼らが『Wellywood』の看板を作れば、商標権の侵害と考える。弁護士とともに確認中だ」と語っていた。
だが、ウェリントン空港会社は２１日、市内を見下ろす丘にある社有地に長さ３０メートル、高さ８メートルの大看板を設置すると発表。スティーブ・フィッツジェラルド社長は、映画「ロード・オブ・ザ・リング」で知られるピーター・ジャクソン監督の出身地で米アカデミー賞に輝いた特殊効果スタジオ「ウェタ・ワークショップ」も所在するウェリントンの映画産業を発展させたいと語った。
一方、ニュージーランドのマーケティング会社のウェイン・アトウェル社長は、「Wellywood」の看板は極めて下品で、「洗練された街」というウェリントンのイメージを損なうと批判。地元選出のトレバー・マラード議員も「ハリウッドの模倣であり、注目されたいだけと思われてしまう」と同調した。
ジャクソン監督は看板設置を支持しているものの、「ロード・オブ・ザ・リング」でガンダルフ役を演じた英俳優イアン・マッケランは反対姿勢だ。スウェーデンの専門家も「Wellywood」の看板は知的財産法違反だと指摘している。