やけどの治療は皮膚を「印刷」 医療新技術 | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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http://www.cnn.co.jp/fringe/30001872.html

(CNN) 火傷などで損傷した皮膚に健康な皮膚細胞を「印刷」して再生させるという、画期的な医療技術の実用化に向けて、現在、研究開発が進められている。
この技術を考案したのは米ウェイクフォレスト大学再生医療研究所の研究チーム。チームを率いるアンソニー・アタラ博士によれば、 一般家庭やオフィスで使われているインクジェットプリンターからヒントを得て、負傷部分に皮膚細胞を吹き付ける「バイオプリンター」を開発したという。この装置は、通常の店舗で購入できる標準的なインクジェットプリンターを改造したもので、健康な皮膚を負傷した部分に何層にも重ねて立体的な皮膚を形成できる。
治療は複数の段階から構成される。まず患者から皮膚のごく一部を採取し、それを細胞に分離させ培養。大量に増殖させた後、「バイオプリンター」のカートリッジに設置して患者の皮膚に吹き付ける。
吹き付けられた皮膚細胞は、その後、自然に新しい皮膚を形成し始める。負傷の種類や大きさにもよるが、新しい皮膚は数分から数時間で形成されるという。
この技術はあと5年ほどで実用化される見通しだ。もともとは戦場で負傷した兵士の治療を目的に研究が始められた技術だが、米国医薬品局の認可が得られれば、軍事目的だけでなく一般市民の医療目的への利用も期待できると、アタラ博士は述べている。
博士によれば、研究チームはこの技術を用いて「健康な皮膚」を作り出すことに、すでに成功しているという。
コーネル大学やサウスカロライナ医科大学の研究チームも同様の研究を進めており、20日にワシントンで開催されるアメリカ科学振興協会において、この技術について発表する予定。これらの大学の研究者によれば、皮膚だけでなく人体の臓器器官も同様の技術により「印刷」によって再生可能であるという。