こむら返り(2)爪先上げて腓腹筋伸ばす | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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 こむら返りの「こむら」とは、ふくらはぎを指す古い言葉だ。太ももや足の裏で起きてもこむら返りと呼ぶが、やはりふくらはぎが最も起きやすい。

 ふくらはぎの大部分を占める筋肉は、腓腹(ひふく)筋と呼ばれる。「脳や脊髄(せきずい)などの中枢神経からの信号を筋肉のセンサー(筋紡錘)が受け取り、状況に応じて柔軟に伸び縮みする」と、浅井整形外科(新潟市)院長の浅井忍さんは説明する。

 ところが、センサーが何らかの原因でうまく働かなくなると、腓腹筋全体が異常に縮んでこわばり、強い痛みを引き起こすことがある。これがこむら返りだ。

 こむら返りが起きた時、たいていの人は、足の指を引っ張るなどして腓腹筋を伸ばそうとするが、これは理屈に合った対策だ。

 就寝中のこむら返りは特に嫌なものだが、浅井さんは「寝る前に、軽く腓腹筋を伸ばす運動をすると起こりにくくなる」と言う。足全体をまっすぐに伸ばした形から、爪先を上に向けると、腓腹筋が引っ張られる。その姿勢で足の指を手で持ち、30秒ほどストレッチをすると、センサーの感度もよくなる。

 「朝、布団の中で伸びをする時は、つい爪先までうんと伸ばしてしまい、こむら返りになることが多い。なりやすい人は爪先を上げることを心がけて」と浅井さん。

 足が冷えると、センサーの働きが鈍るので、その対策もしておきたい。冷房が強い場所では長い靴下をはき、寝る前に風呂や足湯でふくらはぎを温めるのも効果的だ。

(2010年8月27日 読売新聞)