コラム① 「礼文島 愛とロマンの8時間コース」 | USKの旅日記

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26歳からの青春の記憶



「礼文島にきたら、何をしてみたいですか?」


と聞かれて、あなたなら何と答えるだろうか?






例えば、


「ウニや、ほっけのちゃんちゃん焼きを食べる。」



「レブンウスユキソウや、レブンアツモリソウ、水芭蕉などの花々を見に行く。」



「金田ノ岬にアザラシを見に行く。」
 


「映画“北のカナリアたち”のロケ地の、カナリアパークに足を運ぶ。」



「礼文岳に登って、島全体を見渡す。」




などなど。そのどれもがとても魅力的だけど、中でも島を訪れる人たちに大人気なのが、「愛とロマンの8時間コース」を歩くことである。



なぜ、愛とロマンなのかというと、いくつもの難所を抱えるこのコースを、最初は顔も名前を知らない旅人同士が、共に歩くうち、友情が芽生え、愛が生まれ、ロマンに発展する、といわれているからである。




かれこれ40年以上前から存在するこのトレッキングコースを開拓したのは「桃岩荘ユースホステル」である。




コースは、

スコトン岬 → 鮑古丹 → ゴロタ岬 → 鉄府 → 西上泊 → 澄海岬 → 砂すべり → 宇遠内 → 礼文林道

となっているが、ゴール地点は以下のようにいくつも存在する。


その一 桃岩荘YH
その二 礼文林道分岐
その三 香深井
その四 香深
その五 元地地蔵岩(桃岩トンネルから迂)
その六 礼文林道ぬけ、桃岩トンネル手前の車道に出る
その七 礼文林道から香深スキー場を通って市街地に出る

 



ちなみに俺が歩いたのは、その三のコースだ。




※ 図の引用は末尾に記載




かつては、北のスコトン岬からスタートし、島の西海岸を南に下り、元地集落の地蔵岩までがゴールとなっていたが、1997年に単独歩行の旅行者が宇遠内~元地の海岸ルートで事故り、礼文町への訴訟事件に発展したことから、町は海岸ルートを禁止した、とある。

これにより、かつてより少し危険度が下がったが、残念な話だ。




8時間コースを歩く際の注意点は以下のとおり

★ 登山・入山届けは必要なく、誰でも参加できるが、ルート上で、ケータイを使える場所が限られており、また、2000m級の山岳のように気候が変化するため、しっかりした装備で、2人以上のパーティを組んで参加するのが望ましい

★ 砂すべり~宇遠内は海岸線を通るため、足場が悪く、晴れてても波が高いことがある

★ 車で来れるところは、鮑古丹、鉄府、西上泊、礼文林道分岐のみ。西上泊を過ぎると礼文林道までの長い道のりを歩くしかなくなる

★ 片道のコース為、往路は宿の送迎か、バスを使う必要がある。また、実際は8時間ではなく、11時間くらいかかってしまい、フェリーに間に合わなくなってしまうことがあるため、島内2泊以上が必要


 

スタート地点のスコトン岬。






ゴロタ岬らへんからのスコトン岬と、その向こうのトド島。






ゴロタ岬から南を臨む。遠く利尻山が見える。






草木をかき分け、進む。






澄海岬の向こうにみえるゴロタ岬。






かなりデンジャラスな砂すべり。





海岸を通って宇遠内へ。










実際、歩いてみて、道が狭かったり、急だったり、足場が悪かったりと、結構危険な所が多く、子どもやお年寄りにはかなり酷なルートだと思った。だから緊急のとき、ケータイが通じないのは怖い。


まあでも、きつい坂道を登って、視界が開けたときにみえる大パノラマは、それまでの疲れを吹き飛ばすに充分な感動がある。


今度来たときは礼文の花の盛りに、2人以上で歩きたいと思っている。勿論、宿は桃岩荘でw



「花の浮島、礼文島」に来た際には、あなたも是非、8時間コースにトライしてみてはいかが?(^^)





8時間コース - 礼文島を歩こう!
http://www.rebun.info/course6.htm


礼文島 はなガイドクラブ トレッキング コース~8時間コース
http://www.hanaguideclub.com/trekking/8h.html