ギターを手入れ | ぽんのあれこれ

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徒然なるままに日暮し、スマホに向かいて心に移り行くよしなしごとを書き連ねます。基本的には備忘録。


気になったらお好きにコメントしていただければと思います。

  久しぶりに


実家に放置していたギターを手入れしようかなと思い、持って帰りました。



Epiphoneのレスポールです。


DWシリアルなので、中国は大連の工場で作られたものだそう。2005年の3月製造ですね。確か四万くらいだったような。

当時はアルバイトしてたとはいえ、生きていくだけでいっぱいいっぱいだったのでこれでも奮発した方なんですけどね。日本製の良いギターがずっと高嶺の花で、こじらせてTOKAIのレスポールを音楽やめてから買うというね。

話を戻して。このギターは色々とパーツを交換しており、なんやかんやでいまだに処分できずにおそらくこのままずっと持ち続けるんだろうなぁと思っています。

  改造箇所


といっても、デフォルトパーツはもう本体位しか残っておらずですね、まずはヘッド。

今みると結構経年で焼けてますね。ロゴやトラスロッドカバーは黄色くなってます。

レスポールというモデルはGibsonがレスポール氏に送ったモデルに由来していて、このLes Paulのロゴを冠する事が出来るのは本家のGibsonと、そこと親子会社関係にあるEpiphoneだけ。

それ以外のメーカーのレスポールモデルはレスポール『タイプ』ということなんですが、このヘッド辺りは本家に訴訟提起されたり、1970年代の日本のギターメーカーがパクりと呼ばれたりとなかなか難しい時代だったみたいです。

ちなみにTokaiは『Love Rock』笑

ヘッドの形はホント好きになれませんでしたね…このギターの最大級の萎えポイントです。今のモデルは多少良くなってます。が、やっぱりオープンブックのヘッドがいいですね。

これがオープンブックと呼ばれるヘッドの形

何故そのカドを落としたのか…安全対策ですか…?

グローバーのロトマチックペグをグローバーのクルーソンタイプペグに交換してます。



ヘッドの穴径を間違えて買い直したのは良い思い出。グローバーのペグなのでめっちゃ安定したチューニングです。


トラスロッドカバーは三点留めの純正からGibsonベルのstandardロゴに。三点留めを二点留めにした結果、無駄な穴が空いてます。これがめっちゃコンプレックスをくすぐるポイントです。安い海外製のギターは大体三点留め。穴位置も違うので交換すると大体みすぼらしくなる。国産だと何故かたまたまGibsonと穴位置が同じ(奇遇~!)で、形の違う二点留めなので、交換できたりしますが、その辺りにヒエラルキーを強く感じます。



ピックアップは純正のEpiphoneのpro buckerからSeymourDuncanのJAZZこと、SH-2nとSH-2bに交換してます。フロントが剥げててわかりにくいですが、カラーはゴールドに。途中、GibsonのBurst Bucker#3をリアに載せてましたが、ハウリングきつすぎたのと、リアもコイルタップしたくてSH-2bに。ピックアップのエスカッションもSCUDのものに交換してます。この辺りで既に本体価格を越えているという無駄な改造費…


ブリッジ、テールピースはGOTOH製に。ストラップ固定用のピンはシャーラーのロックピンに。



セレクターレバーは上下を右に90度回転、プラスチックのノブはブラス製に交換。



ピックアップはコイルタップでシングル化出来るよう配線をやりかえ、ベルデンの配線に交換。


通常。フロントもリアもハムバッカーとして使える状態

ボリュームを引き上げてコイルタップ。ハムバッカーの片方を殺してシングルとして鳴らせる状態

キャパシタはtone factoryのvitaminQ、0.022ufに。


ポットはCTSのポットに、ジャックはswitch craftのクライオ処理のものに交換してます。


配線に使ったハンダはKester44の銀入りハンダ。


今みると酷いですけど、これが限界でした。万力もないし、銀入りハンダは溶けにくいし、ハンダ吸着線も持ってない頃。


繋ぐだけで一苦労だったなぁ…。


  こんだけやって


音が劇的に変わったのかというと、変わりました。SH-2がとても優秀。家のちっこいアンプでも違うもんね。


pro buckerは無理やり太い音を出そうとしたというか、この位のギターならこのピックアップで誤魔化せば大体それなりの音するでしょ?的な無駄な太さがあって、シャラランとクランチやクリーンの似合うSH-2とは対局にあるようなピックアップだったのでそりゃ僕の耳でもわかるわなぁ…


話変わって、中韓の作るギターってのは、カラーリングのセンスがなんか酷いんですよね。


Tokai製LS  violin finish

Epiphone製 Les Paulの cherry sunburst

わかります?この違い。外周の色残り部分が多過ぎ&コントラスト強すぎ。元々のバーストカラーは当時の塗料が紫外線劣化や色褪せによって中央からグラデーションになったものを模しているので、こんな褪せた部分との境界がはっきりとは残らないんですよね。なんか安っぽい。ヘッドに次ぐ残念ポイントです。



フレイムメイプルの杢はまぁそれなりに好きです。ボディは何ピースかもわからないメイプル材の上にフレイムメイプルのブックマッチの化粧板が貼られているんですけど、海外製の安ギターは時々、この木目を木目調のシールで表現していたりするのですが…



ぶつけた箇所の下から化粧板が見えてて、シールでは無かったんですよね。一応はちゃんと木材の木目です。



指板はローズウッド。今となってはローズウッドも手に入りにくくなっていて、代替材ならまだマシで酷いと樹脂のものとかもあるとか。割れてなくてよかった。ここの手入れが一番大事です。オレンジオイルで磨いて汚れを落としつつ、割れないようにオイルを染み込ませながら拭きあげます。



ネックの状態も、ほぼ反り無し。スリムネックで反りやすいんですがトラスロッドは一度も回してないので、ネックに関してはそれなりに当たりの個体。酷いと波打ちしたりねじれたりします。これもネックに若干歪みの気配があったけど、10年以上ギターハンガーに吊るしてたらなんか真っ直ぐになってた笑


ボディはマホガニー3ピース。日本製なら2ピースが当たり前みたいな所ありますけど、コストカットのお陰で3ピース。ネックはマホガニーの1ピース。ちゃんとマホガニー使ってるだけちゃんとレスポールなんだよな。


良いギターではないけど、色々と思い出深いギターなので、今でも大切にしとこうかなと思う所存。