昨日から今日にかけて、投資について大きな決断を2つしました。


1つ目、Anthropic株を買うのをやめました。
2つ目、光電融合の2銘柄を全部売って、住友電工に乗り換えました。


そして今日の午後、証券口座を開いたらこう出ていました。


評価損益合計 −57,980円(−4.79%)


昨日+287,100円を利確したばかりなのに、翌日の口座は赤い。今日はこの3つが全部つながっている、という話を書きます。

Anthropic枠を、自分で消しました

このブログを前から読んでくれている方は覚えているかもしれません。私は今年の春、「Anthropic枠を作る」という記事を書きました。生成AIの中でもClaudeに全面的に依存して仕事をしている人間として、そこに資産の一部を置くのは筋が通っている──そう思っていました。


その枠を、昨日消しました。


理由を一言でいうと、自分で撤退ラインを引けない対象は、私には早かったからです。


未上場の会社に個人が触ろうとすると、どうしてもファンドなどの「器」を経由することになります。器には手数料がかかり、値付けは日々の市場価格ではなく、売りたいときに売れるとも限らない。何より、「ここまで下がったら降りる」という線が引けない


このあと書きますが、私が今年の投資でいちばん痛い目を見ているのは、まさに「線を引いていなかったこと」です。線を引けない商品を、線を引く練習ができていない人間が買う。順番が逆でした。


Claudeへの評価が下がったわけではありません。今この記事の構成も、Claudeと壁打ちしながら書いています。「良いと思うもの」と「自分が今扱える金融商品」は別だ、というだけの話です。


代わりに、主戦場を国内の上場株に移しました。証券アプリの「投資候補」リストに18銘柄を登録して、そこを中心に売買していきます。上場株なら、板があって、値がついて、降りたいときに降りられる。まずは線を引く練習をします。

住友電工を買いました

もう1つの決断です。7月28日に買った光電融合の2銘柄を、8月13日に全部売りました。

銘柄買付
(7/28)
売却
(8/13)
実現損益
古河電工3,100円4,270円+117,000円
(+37.74%)
フジクラ4,199円5,900円+170,100円
(+40.51%)
合計保有16日+287,100円
(+39.33%)

税引後の手取りで約+22.8万円でした。


そして同じ日に、住友電工(5802)を100株、2,324円で買っています。


ここが今回いちばん伝えたいところなのですが、これは「テーマから降りた」のではなく「銘柄を入れ替えた」という判断です。


生成AIのデータセンターが増えるほど、光配線がボトルネックになる。NTT主導のIOWN構想が2027年以降に本格化する。この筋書きを私はまだ捨てていません。むしろ本業(空調熱源)の側から見ても、光電融合が進む=GPUの高密度実装が進む=局所発熱が増える=液冷・チラー需要が伸びる、という二重の追い風になっているテーマです。


ただ、フジクラと古河は16日で4割上がってしまった。同じテーマの中で、まだ上がっていない銘柄に乗り換えるというのが8月13日の判断でした。住友電工は直近1ヶ月で−12%、3ヶ月で−19%と、テーマの中で明確に出遅れています。


現在値は2,386円、取得単価2,324円なので+6,200円(+2.67%)。今のところ、判断は間違っていません。当面はキープします。


……と、ここまでは綺麗な話です。ここからが本題です。

書いておいたルールを、1本も見ていなかった

この2銘柄を買う前、私は自分でルールを4本書いていました。あとから読み返して青くなりました。

  1. 「利確ルールは設けない。2030年のIOWN商用化まで持つ設計」→ 16日で全売却
  2. 「+50%到達で半分だけ利確するかを一度判定する」→ +39%で全株一括売却
  3. 「個別株の新規購入は現金が100万円に戻るまで凍結」→ 売却したその日に住友電工を購入
  4. 「一括ではなく段階的に買う」→ また100株一括

4本中、実行時に参照されたものはゼロです。


売った理由も、買った理由も、後から言葉にすることはできます。上げ幅が急すぎた、出遅れ銘柄のほうが妙味がある、10月に転職するので現金を厚くしたかった。全部本当です。でもそれは動いたあとに作られた理由であって、動く前に持っていた基準ではない。


+28.7万円は結果です。手順は失敗しています。この2つを混ぜて「勝ったからOK」と記録した瞬間に、次に同じことをやって負ける。だから今回から、結果と手順は別々に記録することにしました。

翌日の口座が赤い理由

今の保有は3銘柄です。

銘柄現在値取得単価評価損益
住友電工
5802
2,386円2,324円+6,200円
(+2.67%)
Jトラスト
8508
895円977円−68,880円
(−8.39%)
NTT
9432・NISA
162.7円158.0円+4,700円
(+2.97%)
合計−57,980円
(−4.79%)

見てのとおり、含み損の実体はJトラスト1銘柄です。他の2つはプラスなので、この1銘柄を除けば口座は黒字。


つまり私の口座は、「16日で+39%取った資金」と「2年近く抱えている−8%の銘柄」が同居している。前者ばかりが記事になりやすいけれど、資産を動かなくしているのは後者のほうです。

977円という呪い

Jトラストの取得単価は977円です。私は長いこと「977円を超えたら売る」というルールで運用してきました。含み損のまま損を確定させたくないからです。


一見まともに見えて、致命的な欠陥があります。977円は市場がつけた価格ではなく、過去の私が払った金額でしかない。市場は私の買値を知らないし、そこへ戻る義理もない。にもかかわらず私は、その1点に届くまで身動きが取れなくなっている。


そして昨日、私は同じことをもう一度やろうとしていました。売ったばかりのフジクラと古河電工について、「前回の買値より下がったら買い直す」と決めたのです。もっともらしく聞こえます。でも数字を当てるとこうなる。

銘柄現在値前回の買値必要な下落幅
古河電工
5801
4,057円3,100円−23.6%
フジクラ
5803
5,667円4,199円−25.9%

これは「押し目で拾う」ではありません。テーマ全体が2〜3割崩れるまで何もしないという宣言です。そう決めているなら立派な戦略ですが、私は「そのうち届くだろう」くらいの気持ちで言っていた。977円と、まったく同じ構造です。


売る側でも買う側でも、自分の買値を基準にした瞬間に人は動けなくなる。今回いちばん高い授業料で買った学びでした。

ルールを増やすのをやめました

4本書いて1本も見なかった人間が、5本目を書いても意味がない。だから運用ルールを1行に集約しました。

株を買ったら、その日のうちに撤退ラインを決めて書く。

利確ラインでも目標株価でもありません。どこまで下がったら降りるかだけ。上がっている日は誰でも冷静なので、決めるならその日しかない。下がってからでは決められないことを、Jトラストで2年かけて学びました。


冒頭でAnthropicを見送った理由も、突き詰めればここです。この1行を実行できない対象は、まだ買わない。


……と書いておきながら、住友電工の撤退ラインを私はまだ書いていません。この記事を書きながら気づきました。投稿したら真っ先に決めます。

総資産は1,565万円。1,600万まであと34.8万円

ここまで個別株の話ばかり書いてきたので、資産全体も出しておきます。マネーフォワードの8月14日時点の数字です。

区分金額比率
投資信託11,835,420円75.6%
年金1,397,526円8.9%
預金・現金1,259,671円8.0%
株式(現物)1,153,100円7.4%
合計15,651,615円100%

前日比+125,607円、6ヶ月前比+3,127,506円。5月に「1,500万円突破」の記事を書いてから、1,600万円まで残り348,385円のところまで来ました。


ただ、この内訳を眺めていて冷や水を浴びました。

6ヶ月で+312万円増えたうち、昨日の利確(+28.7万円)が占める割合は1割弱です。


残りの9割は、毎月淡々と引き落とされている投信の積立と、その評価益です。資産の75.6%は投資信託で、個別株は全体のわずか7.4%しかない。


つまり──16日で+39%という、この記事でいちばん派手な話は、私の資産形成においては脇役なんです。主役は、記事にすると誰も読んでくれない「毎月の自動積立」のほう。


これは書いていて少し悔しい事実ですが、たぶんこれが本質です。個別株で当てた日は気分がいいし、ブログのネタにもなる。でも1,600万円に押し上げてくれているのは、私が何もしていない時間のほうでした。


もうひとつ気になるのが、預金・現金が8.0%しかないこと。次に書きますが、私にとって今年の秋は現金の意味が変わる時期です。

10月から、現金の意味が変わる

もう1つ背景を書いておくと、私は9月末で今の会社を退職し、10月から新しい会社に入ります。


転職には、給与の入金が途切れる期間がついてきます。最終給与のあと、次の会社の初回給与がいつ振り込まれるかは、入ってみないと確定しない。その間も投信の積立は動き続けます。


去年までの私なら、この期間を「株を仕込むチャンス」と考えていたと思います。今は違って、この時期に持つべきは銘柄ではなく現金だと思っています。手広く見るのはタダですが、手広く買うと、いちばん買いたい局面で原資が尽きている。7月末に一度それをやりました。

まとめ

  • Anthropicは見送り。自分で撤退ラインを引けない対象は、まだ早い
  • 住友電工は買い。テーマから降りたのではなく、同じテーマの出遅れ銘柄に入れ替えた
  • 結果(+28.7万円)と手順(ルール4本を無視)は、分けて記録する
  • 自分の買値を基準にすると、売る側でも買う側でも動けなくなる
  • 総資産1,565万円、1,600万まであと34.8万円。ただしそこへ運んでくれているのは個別株ではなく積立

次回は、住友電工の撤退ラインをいくらに置いたのか、その決め方も含めて公開します。1,600万円を超えたら、その日に報告記事を出します。

 

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