質問 | 美容外科医 セオリークリニック筒井のブログ

質問

質問への答えです。




質問内容

アンコアの施術では真皮層までしか効果は届かないのでしょうか?
ダメージを受けた脂肪層による広い範囲の陥没にはあまり効果はないのでしょうか?
またそのような陥没には何か効果的な治療はありますか?



答え

ニキビ跡はニキビの炎症の程度、炎症が起きた層、炎症後の反応により形体が異なります。
例えば浅い部分に軽度の炎症しか起きなければ、ニキビ跡はできないか、毛穴程度のもので
留まります。
皮膚の深い部分に強い炎症が起きた場合には、深く広いニキビ跡ができやすくなります。

さて、皮膚よりも深層である皮下脂肪層に炎症が波及してしまうことがあります。
この場合には、皮下脂肪層の萎縮と瘢痕拘縮が生じます。結果として大きくへこむニキビ跡が
できてしまいます。
治療は原因のある層に行わなければ効果を期待できませんので、このタイプの場合、皮下脂肪層に
何らかの治療を行うべきでしょう。

アンコアは皮膚真皮層までしか熱を届けることができないため、このタイプのニキビ跡には有効では
ありません。しかし脂肪層にニキビ跡の原因がある場合、真皮層にもあるので、全く効果が
ない訳ではないのですが、最もよいとは言えません。

他の治療法で有効であると考えられる治療としてはサーマクールなどの高周波治療です。
脂肪層まで熱を届けることができる治療だからです。ただし真皮層の治療と異なり
安定した効果を出すことは難しいと思います。

今後もそのようなお悩みに対して効果的な治療を探していきたいと思います。