今日は、もう全てがギリギリだった。

 

 

軍からの研究費をもらうための書類の一つが今日締め切りだった。締め切りを過ぎてもお金が入ってこないわけではないのだが、入ってくる時期が遅れる可能性があり、何としても今日提出したかった。


なんとこの書類、10人近くいる共同研究者全員から集める必要があり、自分ではコントロールが全くできない。研究費の獲得が決まってからすぐに書類の依頼をしたし、ちょこちょこリマインダーをしてはいたのだが、今日の時点で半数近くがまだ返ってきていない状態だった。


しかも、全員の書類が集まった時点で、大学のグラントを扱っているオフィスに送りそこの偉い人のサインをもらわなくては提出できないことになっていたので、実際今日終わらすのは無理かも?と思っていた。


さらに、今日は朝にミーティングが2つ、午後にセミナーが1つと授業が1つとあまり空いている時間がなく、まだ返事をくれていない人たちにメールをしたり、電話をしたりしている余裕もなかった。


そこで、デパートメントの秘書に頼んで最終的なリマインダーを共同研究者に送ってもらい返事を待った。


そんなこんなでバタバタしていると、今度は大学院生のBWが動物実験を手伝って欲しいと言ってきた。


これは全く予想外の出来事。


実験の手技自体はさほど難しくはないのだが、BWはまだその実験をやったことがなく、他のラボメバーもあまり経験がなく自信がないと。。。


それならそうと、もっと前から言ってくれたらよかったのに、今になって突然言ってきた。しかも、今朝、確認した時には自分たちでできると言っていたはずなのに。。。


授業が終わるのが5時ぐらい。今日は子供を迎えに行く日なので大学を5時半には出なくてはならない。


やるならその30分しかない。


授業がちょっと早めに終わって、オフィスに戻ってきたのが4時45分。


秘書のプッシュが効いたのか、なんとその5分前に全ての書類が共同研究者から集まっていた。すぐさま全ての書類をまとめ、グラントのオフィスに送信。


サインされた書類が返ってきたのが5時5分頃。今度はそれを軍のウェブサイトにアップロード。


そのまま動物厩舎に走っていき、到着したのが5時15分。


簡単に言うと、15匹のネズミに細胞を注射をしなくてはならない。


普段なら、失敗しないように入念に準備をし、さらに教育のためいろいろ教えながらやったりするので、時間をかける。15匹なら30分ぐらいかかってもおかしくない。でも、今日はそんな余裕はなかった。


ネズミに麻酔をかけ、注射ができるようになった時に時計を見たら5時20分。


「もう間に合わないかもしれない」と心の中で思いながら、黙々と注射をして、終わったのがなんと、5時29分。いつもの3倍近く早い。


片付けは他のメンバーに任せて、あいさつもそこそこに、ダッシュで駐車場へ。車に乗り込んだのが、5時40分。そして、子供のお迎えのタイムリミットは6時。


空いていれば車で15分ぐらいの距離なのだが、ラッシュにはまると30分ぐらいかかる。もうここからは道が空いていることを祈るのみ。


運良く、道はスムースで、子達の学校に着いたのが、5時58分。



ギリギリセーフ。


今日はなんとか切り抜けることはできたが、あまり心臓には良くない一日だった。


はぁー疲れた。




こちらをポチッと応援お願いします。