あともうすぐで喜寿だ。

 先日こんな記事が出ていた。

 

 「エッセイストの佐藤愛子が昨年の11月で100歳になられた」

  週刊文春が100歳を迎えた佐藤愛子さんに、ぼけていく自身をどう見ているのかをインタビューした。

「早く歳をとりたい、大人になりたいと願った日々を経て「歳をとる」のがこわくなるのはいったい何歳からなのだろう。そして、さらにその先にあるのは? 80ぐらいから細かい節目がずっときてる。自分でも、なんで死なないんだろうと思います。死ぬのも嫌でないですしね。100まで来たらね、もういいよっていう感じ(笑)」

 

 「終着駅は始発駅」という歌がある(かなり昔の歌)。

 

 佐藤愛子さんは、五木寛之さんとの対談で、

 

 五木:「終着駅に着いたら、もう一度走りますか?」

 佐藤:「イヤ、私はもう走りません。十分に生きましたので」

 五木:「私はまだ見えていないものがいろいろあるので・・・」

 佐藤:「私はもう何もしたいとも、どうなればいいとも思いません。欲望だってないんですよ。後悔もない。死ぬ時に悲しいことがあるとすれば、親しい人間とお別れすることです」

 五木:「親しい人も少しずつ減って、なんだか最近は、「気が付けば、乗客1人」みたいな感じです」

 佐藤:「本当にそうです。友達もみんな逝っちゃいましたから」

 

 インタビューの中で、いまだ仕事を続けている佐藤藍子さんは、娘さんにこう言われたそうです。

 

 佐藤:「うちの娘は、私のことをマグロだって言うんですよ。マグロは死ぬまで泳ぎ続けて、泳げなくなった瞬間にパタっと死んじゃう。

 

    途中省略

 

 五木:「ご自分で、「私はマグロ」なんて言わないでくださいね。マグロとはセクシャルな意味で、不感症の女性のことを言うんですから」

 佐藤:「あら、そうなんですか? それは知らなかったわ」

 五木:「やっぱり佐藤さんは、お嬢さんなんだな。こうやってお話をしていても品がいいし、下賤な言葉はご存じない(笑い)。僕にとっては、生涯で出会ったチャーミングな女性ベストスリーの筆頭ですから。頑張って、せっかくだから100歳を軽やかに超えて頂きたい」

 佐藤:「いやぁ、もう成り行き任せが一番楽」

 

 私の結論; 長生きするのはいいけど、周りを見渡せば乗客一人になっちゃう。

 それと、女性はいつまでもチャーミングでいてください。