先日中学校時代の友人4人と品川の某ホテルで、今年の11月に開催する同期会の話をする機会がありました。

 

 この4人はもともと裕福な家庭で育ち、お金には全く困ったことがありません。

 さりとて自慢するわけでもないので、けちのつけようがない。

 ですが今の彼らは状況が少し違ってきています(貧乏になったということではありません)

 

 その中で遠藤が一番スゴイ金持ち。

 二番目が一青、三番目が小林、4番目が熊坂といった順序かな。

 

 でも彼らそろって問題を抱えているんです。

 4番目の熊坂は5年前に大腸がんを罹患しました、が、手術は成功しました。

 3番目の小林も4年前に胃がんで胃の2/3を切除し、やせに痩せてしまいました。でも元気です。

 二番目の一青は膀胱がんに罹り、膀胱を切除し、今はオストメイトです。

 最後の遠藤ですが、これまた面倒な病気なんです。

 なんでも筋肉が萎縮する病気(ALS)に罹っているんです。

 ただ彼の場合、かなり進行速度が遅いようで、なんとか生活するには困っていないと言っていました。

 ただ、彼の奥さんも病気がちで食事や家の掃除などは本人たちではできないようです。

 そこで、持っているお金に物を言わせて、「家政婦」さんを週5日、朝昼晩の食事と家の掃除をお願いしているようです。

 遠藤は、家政婦さんを週5日も頼める裏付けを「貯めたお金が5~6億円あるからできるんだよ」と話をしていた。

 

 遠藤は大学を出て金融関係の仕事に就きました。

 35歳で邦銀から証券会社の英国現地法人に移り、40歳で商社に転勤しました。

 インベストメント・バンカーとして、しこたまお金を貯めました。

 48歳の時上司と折り合いが会わなく「ファックユー!(クソったれ!)」と言ってやめたと自嘲気味に話をしていたのを覚えています。

 それからの彼は今流行りのトレーダーとして活躍してきました。

 順風満帆の生活でした、が、人生そう上手くはいきませんよ。

 彼は70歳を過ぎたあたりからだんだんやせて力が無くなっていく自分に変だと思い、速攻で病院へ行き検査を受けました。

 医師から「ALSの初期だね」と診断されました。

 その半年後に彼から私に話があるので会ってくれないかと電話があり、仲の良かった一青、小林、熊坂の3人と一緒に彼のもとに行きました。

 

 遠藤:「ALSになっちゃったよ」

 私:「なんだそのALSっていう病気は?」

 遠藤:「筋萎縮性側索硬化症っていうんだ」

 

 あとは病気の説明でした。

 我々4人は愕然としました。

 

 それからは前述しました通りです。

 遠藤の心中は如何に・・・

 

 GW4日の日に5人でまた某ホテルで会いました。

 遠藤から、

 「昔、岡山県知事だった三木行治さんの話を聞いて、かなり楽になったよ。三木さんは物欲が全くなく、ひたすら県民のために尽くし、亡くなった時は、施設にオルガンを寄付するため、お金を借りるなどしてつくった共済組合への借金が40万円あっただけだったそうだ」

 最後に彼は、
 「今の自分、お金は人より持っていると思うが、生きがいを持って生きていない。目的や夢を持つことが第一で、もちろん健康が一番だけど、あとは雨露しのぐ住まいと、食べるものがあれば十分なんだなァとつくづく感じているよ」

 

 遠藤は涙もろくなったようで、泣いていた。

 私のほほにもなにか伝わってくるのがあった・・・

 

 PS:一青が私に「ナベさんはあんなにお酒を飲むのにどこも悪くないなんて神様は不公平だな。我々4人が唯一ナベさんに勝っているのは髪の毛だけだ(笑)」

 

 “チクショー”