再び、居酒屋へ行こう

 

 

 お酒にまつわる歌や本が世に多く出回っている。

 テレビで料理番組も多く見るが、お酒の番組も結構多いですね。

 また酒のみにとって、勇気づけられるものが多くて楽しいです。

 

 日本は、よく「今度飲みに行こう」とか「飲みに行くぞ」とか言って、お互いを誘いあいます。

 ところがアメリカは違うんです。

 ずいぶん前になるが、仕事柄、私は日本にない建築建材を探しによくアメリカの展示会に行きました。

 展示ブースでたわいもない話をするんですが、趣味を聞かれることが多い。

 「趣味は飲むことです」とか「飲むのが好きです」と日本だったらそう答えるのだが、ことアメリカでは禁句なんだと教えられた。

 

 なぜ??

 

 もしそう言ったとしたら、「私はアルコール依存症です」と聞こえてしまうそうなのだ。

 真実はそうだとしてもダメなんです。

 これはアメリカの歴史に関係しているらしい。

 アメリカを建国した人たちは、保守的な人(たとえばクウェーカー教徒とか)が多く、宗教的な意味合いが強いと聞いたことがある。

 社会的にアルコールに対して嫌悪感を持っているのだ。だって、禁酒法なんて法律があった時代があるくらいだもの。

 

 かなり前(30年くらい前)の6月のサンディエゴ。展示会見学も終え、夕方時間が少し出来、佐藤さんを誘い、ちょっと一杯表でやる事にしました。彼の娘さんはサンディエゴ在住なので彼女も一緒に誘うことにしました。

 日本ならいつもの店、いつもの時間、当たり前のように一人で行くのだが、さすが外国。そうはいかない。だってどこの店が良いのか、美味しいのか分からないから。

 佐藤さんの知っている店に行くが、閉まっている。日本と同じにここも不景気なのかな。

 結局、ホテルの近くの日本料理屋に行く。佐藤さんの娘さんが少し遅れてきました。彼女は私の娘と同じ年で、アメリカの大学院で“集積回路(いまでいう半導体)”とか言って難しい研究をしています。その年の8月にはドイツ人と結婚をするそうで楽しそうです。話をしていても頭が良く、センスのあることがすぐ私に伝わってきます。

 日本料理屋ですが、日本酒はオーダーせず、置いてあった地ビール頼み、パイントグラスを片手に、私の娘となぜこうも違うのかとため息をしながら飲んでました。

 ちなみにアメリカで日本酒を飲もうもんならとんでもなく高くつきます。

 いわゆる悪名高い非関税障壁のせいです。

 

 話は違う方向に行きますが、皆さんは、アメリカはカリフォルニアワインが代表されるようにワインが有名で、ビール(地ビール)はバドワイザーくらいしかないのではないかと思っている人が多いのではないでしょうか。

 とんでもございません。

 その種類の多さったらスゴイものあるんです。

 調べてもらうと分かるんですが、

 アメリカには6,000以上のビール醸造所があり、世界のクラフトビール市場を牽引している国のひとつです。

 CBD入り(マリファナ)のビールも出回るのも相当遠くないといわれています。

 

 日本でビールと言えば、キリン、アサヒ、サッポロの3代メーカーが有名です。

 「我こそは日本のビール通です」という人を集めて、日本のビールのテイスティング大会が開かれたことがありました。

 この3種類の味比べをしたところ誰一人として当てられなかったようです。

  それほど味が似ている、近いんですね。

でも最近は、地ビールの台頭が著しく、すばらしいクラフトビールが楽しめます。

 

 皆さん、まず「アンテナアメリカ」というスタンドバーに行って、アメリカのクラフトビールをトライしてみてください(横浜でしたらジョイナスB1にあります)。