「なぁ、桜の話していいかぁ?」
後ろから聞こえた声に
「あ…あぁ。」
左之さんは、あたしを離すと床にドカッと座った。
その隣に、あたしも座ることにした。
「ね…ねぇ!その前に…2人は知り合いなの…?」
疑問に思ってたことを、ぶつけた。
あぁ、雅は…そう左之さんが言いかけた時
「俺の好きな人を左之に取られた…そういう関係♪」
雅が言葉を被せた。
「えっ……」
あたしは、左之さんを見上げた。
「……っ。雅、お前な…」
左之さんは、雅を睨み付けると
「だって、本当のことだろ?」
くくっ、と笑った。
「あ、もしかして。雅の好きな人って、桜さん…?」
これは、あたしの直感。
そんな気がしたから。
「おぉ、女の直感ってスゴイねぇ!」
そうだよ、俺は桜が好きだったよ…そう言う雅は顔を伏せた。
「じゃぁ…左之さんは、桜さんと付き合ってた…?」
左之さんを見上げ聞くと
「……あぁ…。」
躊躇いがちに答えた。
そっか、桜さんはまだ左之さんが好きで、雅は桜さんを好きなんだ…。
きっと、まだ…。
つづく…。