神戸港を出港して3日目(5月15日)。

 

父島に上陸し「小笠原の固有植物を観察」のオプショナルツアー

の日です。

 

6時15分にっぽん丸は父島の二見港沖に停泊。

岸壁・水深のせいか接岸しないで沖で停泊。             父島には通船で上陸です。

 

【二見港沖に停泊】

 左隅の丸いブイに係留。

8時頃通船(地元の漁船)に乗り込み父島へ上陸。

にっぽん丸の救命ボート(150人乗り)1艇も動員してフル輸送

体制です。

【小笠原丸が接岸中(通船から)

小笠原丸は東京と父島との定期船です。               6日間に1回来島して3日間停泊して東京に帰るそうです。

 

【地元専門ガイドの案内で小笠原の固有植物を観察】

(1)ガイドさんから小笠原諸島の現状について聞いたことを紹介

  ・住民は父島に約2000名、母島に500名住んでいる。

  

  ・高齢者は10%程度で子供が多く、高齢化には縁遠い

   理由は若い人の移住が多いのです。               

   ガイドさんも静岡県出身と言っていました。

   農業もコーヒとかパッションフルーツ程度で盛んではなく、  

   漁業も東京への運搬費がかかり採算が合わないそうです。

   

   何故移住か? 

   移住者の多くは固有種を保護する仕事に携わっているとのこ    

   とです。環境省予算の1/3は小笠原諸島の環境保護に使わ 

   れていると遠慮勝ちに話していました。

 

  ・父島の住所は東京都小笠原村父島です。                      

      走っている車は品川ナンバーでした。

 

  ・テレビ・インターネット(SNS)設備は?

   東京から1000㎞の海底光ケーブルが敷かれています。

   家にいると離島にいる感じはしないそうです。

   

   光ケーブルは島の診療所でのCTスキャン等の医療情報を   

   一早く伝達するのが目的であったものに機能を追加して貰っ 

   たそうです。

 

  ・救急患者が出た場合はガイドさんは水上飛行艇で運搬と言っ 

   ていましたが、他の人は硫黄島の自衛隊のヘリコプターで      

   運ぶとも言っていました。 いずれにしても東京に搬送するに 

   は手続きも含めて10時間以上かかるそうです。

   やっぱり何かと不便ですよね。

 

  ・学校は父島・母島に村立の小・中学校があります。

  

  ・電気は東京電力の火力発電所があります。

  

  ・島の食糧自給率は低いそうです。岸壁の小笠原丸の側に    

   貨物船も接岸していました。                   

   色々な生活物資を運んでいるのでしょう。

 

(2)ガイドさんと固有植物の観察

    車で島のほぼ中央に位置する「コペペ海岸」に到着。

  コペペとはミクロネシア人の名前が由来。 

  リュウゼツラン(サボテン類)

  100年に一度花を咲かせる。咲かせたら枯れてしまうのだそう

  です。 アロエに似た植物

  たまたま「オカヤドカリ」がいました。

  

  小笠原の海に匂いがないのですが何故でしょうとガイドさん。

  そう言えば本島で海辺に近づいた時のような匂いがしません。

  正解は海に海藻が生えていないからだそうです。  

 

  砂浜には無数の棒状のサンゴが打ち上げられています。

  美しい海岸を見て植物の観察へ移動。

【コペペ海岸】

【植物観察】

山の中に入りガイドさんが色々固有植物の説明をしてくれました。

(マルハチ)

小笠原を代表する数10mにもなる木性シダ。普通シダは日陰に生えているイメージですがこのシダは日向を好むそうです。 

 

ガイドさんが上を見て下さいと言われたので写真を撮りました

確かに太陽に向けて傘を広げているようです。

(マルハチの名前の由来)

 枯れた葉が脱落すると写真のように丸い痕ができます。

 痕の中に逆さ八の字の模様が見えることから付けられた。

 また丸い痕で樹齢が分かるそうです。

 

【中央山見晴台】

父島で一番高い山が「標高319m中央山」です。

そこからの景色。停泊しているにっぽん丸が遠くに見えます。

父島の北側に兄島があるのです。無人島です。

【固有植物・動物の保護】 

小笠原が世界遺産に登録されたのは大陸と繋がったことがなく「固有な生態系が残されている」という基準が満たされていたからです。

 

それが今外来種による危機に直面しているのだと。

・固有種のマイマイ(カタツムリ) 

 天敵がネズミだそうで罠などで駆除をしている。

          (小笠原マイマイ・・ネット写真流用)

 

・他にオガサワラオオコウモリやアカガシラカラスバトです。

 アカガシラカラスバトは諸島全体で100羽程度になっている。

           (アカガシラカラスバト・・ネット写真流用)

 島の東側の原生林を取り囲むように5㎞程の柵を設けて内外で

 天敵の野猫と野やぎの排除をしている。

 

 二見港に猫の家があり、野猫はここに持ち込まれ、東京に送ら

 れ里親を探し引き取られているとのこと。

 

 野猫が人に慣れるのかと質問すると。

 6ケ月ぐらいで慣れてくるものだと。里親がいるのも驚きです。

 

【海がめの保護】 

小笠原では海がめの保護活動もしています。

卵から生まれたばかりの亀の甲羅は柔らかく鳥や魚に簡単に食べられてしまいます。

ここで数年育ててから放流して生存率を高めています。

 

(海がめの放流)

今日は生まれて10ケ月(体量1㎏)の海がめを3匹放流します。

既に放流を見よう行列ができています。

前足をバタバタさせて可愛いものです。                本人は嫌がっているのでしょうが。

 

砂浜をよちよち歩いてやっと海に戻っていきます。
小笠原に戻るのは30〜40年後になります。
さまざまな天敵に遭遇すると思いますが無事に戻って欲しい思いです。
 
識別タグが付けてありますが、未だオスかメスか分からないのだそうです。・・・それってあるの?                     
 
暖かい砂で生まれるとメスになるのだそうです。 温度の低い砂で生まれるとオスになるのです。
 
【二見港メインロード】
二見港周辺地区は父島の住民の90%が住んでいる中心地です
そのメインロードです。                           JAと生協のスーパーとレストラン・お土産店が数軒あります。

この通りのレストランでグァバジュースと海鮮丼(マグロ)を食べて救命ボートの通船でにっぽん丸に帰りました。
天気は幸運にも最高でした。もう夏でした。
 
【地元漁船での見送り】
17時に二見港を出港。
通船をして貰った地元漁船の見送りを受けました