「イコン」は元々は、誰にも聴かせない、と思って作った歌。
  ㅤㅤ
40歳にして、シンガーソングライターで生きていく、と決めて、
まず、それでなんとか食える、を目標にやってきて、
だから、とにかく自分の歌いたい歌だけを作り、ライブをし、
それなりの収入をいただけるようになって、
 ㅤ
そしたら、僕は、今度はそれを守ろうとし始めた。
一発当てたい、なんてことも思った。
 
〜〜〜〜〜〜〜ㅤ
人様に喜んでもらえる歌を、
みんなが良いと言ってくれそうな歌を、
ウケそうな言葉、才能あるな、って思われそうな表現、
サミイは一味違うなって思われたい
〜〜〜〜〜〜〜
 ㅤ
そんな事を研究するようになって、何曲、何十曲、
作っても作っても没にして、どんどんおかしくなっていった。

どれも、ちょっと聴きは悪くない。
でも、全然自分の歌だと思えない。
恥ずかしい、照れ臭い、気持ち悪い。
  ㅤ

人に喜ばれる歌を作りたいと思うことも、
一発当てたい、なんて、歌を研究することも、
決して悪いことじゃない、そんなわけない。
    
でも、僕にはできないタイプの仕事の仕方だったんだろうと思う。
自分の中に感じていないものを、外から持ってきて構築するという能力はなかったんだろうと思う。
  ㅤ
悩んでいたんだろうと思うんですね。
その時って、もう、いろんな事を悩んでいた。
僕の才能はもう枯渇してしまったんだな、って思った。
必死に続けていた作曲をやめた。2年近くしなかった。
 ㅤ

誰よりも大事だった人が死んで、
あの人も結局死ぬのか、って思った。
  ㅤ
それでも、僕のライブの世間の評判はありがたい事にどんどん良くなっていって、
何かとチヤホヤされるようになって、身近な人には少し横暴になっていった。
そして、人当たりも粗雑なっていった。
  

とても大事にしていた人を傷つけて、もう会えないだろうと思った。
その時、急に、若い頃、人生最大に傷つけてしまった、と思う人を思い出した。
  ㅤㅤㅤ
もう一度歌を作ろうと思った。
    

  
誰にも聴かせない。
今、もう会えない、人に、
そして、あの頃、あんなに応援してくれたのに気づかずに、すごく傷つけた、
正直、顔ももうちゃんと覚えていないあの人に、

今まで傷つけてきた、たくさんの人に、
    
僕が今作りたい、送りたい、と思う歌を、
僕の心の中だけで完結すればいい。
だから誰にも聴かせない。
  ㅤ    

  ㅤ   
誰にも聴かせない、のだから、どんなふうに作ってもいい。
こんな表現はわかりづらい、とか、
誤解されるかもしれない、とか、
長すぎる、とか、難しすぎるとか、
みんな関係ない。
上手に歌える必要もない、上手く演奏できる必要もない。
自分の心の中にだけある歌なのだから。
    

そうやって、作ったのがイコンでした。

なんで、発表することにしたのかってのは、5月2日の投稿に書いてあります。
  ㅤ

多分、具体的に音源化するのにも、一番悩んだ曲です。
元々ギターの弾き語りだけでできた曲。
じゃあ、ギターの弾き語り音源にしようか、なんてのも考えたし、レコーディングもした。
でも、なんか違う。と、
これは、弾き語りは、ライブだけでいい。
  
最近の音楽風に若者も聴きやすそうな感じにでもしてみようかとか、
また、変な欲が出てきて、大きく分けると3種類くらい、アレンジを作ったかな。
それはそれで、悪くなかったんだけど、何かがピンとこない。
  
で、、、
ライブハウスで演奏してる感じ、ってのが、だんだんイメージ浮かんできて、

ピアノがいて、ベースがいて、ドラムがいて、僕がいて、、
僕はギターは弾いていなくて全くのボーカリストとしてステージにいて、
で、別に後ろにギタリストがいて、、

ってイメージだった。
そういうイメージで作り始めたら、そこからびっくりするほど、どんどん
ピースがはまっていく、感じになっていって、そこからは、最速、くらいの感じでできた。
自分が聴きたかったもの、がすごく明確に出来上がっていった。

     
改めて聴いてみて、
今は一番好き、って思います。

7分半もある歌。
ライブだと8分を超える歌です。
  ㅤ
どうぞ、聴いてやってください。
気に入ったら、どうぞ、お友達にも聴いてもらってください。
 
今は、たくさんの人に聴いてほしい。
僕の最高傑作、って今は思ってる。
  


イコン


   
イベント情報
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  

     
5月29日(水) 
銀座てらす 「お話と生弾き語りの会」
     
開場18:00
開演18:30
¥4000   
    
銀座てらす  
東京都中央区銀座1-20-11銀座120ビル4F 
(最寄り駅・東銀座 銀座一丁目)
~~~~~~~~~~~


お申し込みは、メールくださいませ。
yusammynews@gmail.com

24時間以内に必ず返信いたします。
返信が来ない場合、お客様側の携帯が着信拒否になっている場合がほとんどです。
メールの場合は着信確認ができないため、一度着信した旨、お知らせの返信をお願いします。

     
または、
facebook、インスタ、Twitter のDMでもOKです。