僕は、そんなに心霊現象的なこと、詳しくもなければ、霊感とかも無いつもり。
   
それでも、今までの人生で何度か、

おや・・??って思ったり、
これはまずいやつだよね・・・
   
って思ったりした事、ってのがあります。
    

「おばけ」「幽霊」など心霊現象ではなく、

明らかに人間なのだけど、なにかが絶対おかしい、って言う怖い話もあるし・・・、
いわゆる、全くのお化け怪談、ってのも、結構ある。
     

         
        

     
昨夜、寝ていて、オーストラリアの夢を見たのですね。
別に怖い夢とかではないです、

ただ、オーストラリアの僕が住んでいたあたりにいる夢。

   
      
なので、オーストラリア時代に、ゴールドコーストに長く住んでた間に、
たった一度だけあった、ちょっと怖い話を。
正直、たいして怖くもないんだけど、一応、苦手な人は、やめといて、、
僕、嫌われたくないし(笑
    

  
ゴールドコーストはこんな、お化けとか幽霊とか、縁のなさそうな街なんだけどね・・


   

      
まだ、だいぶ若い頃の話で・・・、
          
今でこそ、日本でも、シェアハウス、シェアルーム、なんて言葉が一般的になって来たけれど、
オーストラリアでは当時から普通に若者はシェアルームで暮らしている事多くて、
僕もそういう感じだったのね。 
自分が部屋を出るときは、次の入居者を一緒に募集したりしてね。
    

     

      
で、、、あるとき、それまでいた部屋が、不動産売買で売れてしまって、立ち退いてくれという通告があり、
僕は次に住むところを決めるべく、シェアメイト募集を探していたわけです。
当時は、スーパーや、カフェなどの張り紙とかで見つける事が多かった。
     
以前に住んだ事のある地域で、一軒家にシェアメイトを募集している張り紙を見つけました。
シェアメイトってのは、まあ、やっぱり一緒に住むわけですから、普通、面接的なものがあったりするのです。
         
入居を決める前に、
こちらとしては、部屋の内見と住人との相性をみる。
あちらは受け入れ側として、やはり人の相性をみたいわけですよ。
         


そんなわけで、張り紙の電話番号に電話して、指定された時間に家と人を見に行ったのです。


そこには、僕以外にも一人、背の高い僕と同い年くらいのイギリス人男性が来ていました。
名前を覚えていないので、仮に彼の名前を、ジョン、としましょう。
ジョンと軽く挨拶をして、良い家だといいねぇ、、なんて、呼び鈴を鳴らして家主が出てくるまで、ちょっとジョンと話しました。

   
その家の大元の借主はカップルで、このカップルが不動産屋から家を借り、
シェアメイトを募集して家賃をとって管理してるわけ。
だから、一応、家主カップル、としましょう。
で、カップルが出て来て、わりとテンション高めで家全体を案内してくれたのですね。
        

             
家を借りてシェアメイトを募集したばかりのところなので、まだ、自分たちカップルしかいない、と言う。
2階建ての結構大きな家(2階建てわりと珍しい)で、1階に2部屋、2階の廊下に面して両側に4部屋、シェアメイトたちの自室になる部屋がある。 そのうち、2階左奥の部屋は、納戸になっていて、建物のオーナーの持ち物、家具とかそんなのが置いてあるのですね。 
     
納戸なんだから、扉を閉めておけばいいのに、
「湿気がこもるとよくないから、必ずドアを開けておくように」
と不動産屋から言われているのだそうで、その部屋は半開きでドアストッパーがしてあり、開けっ放しなのです。
      

        
まあ、それはなんとも思っていなかったんだけど、、、
なんとなくその納戸を覗いてみると、奥に古いカップボードがあった。
いわゆる食器棚、です。
似た感じのカップボードの写真を載せたいけれど、話が話なので、勝手に写真つかって迷惑になってもよくないので、ご想像ください。
   

       
下半分は木の扉、上半分は、ガラス張りになってて、中に3段の棚がある。
木製で、縦長の古い、本当に古そうな、カップボードです。
アンティークといっても良いだろう。


で、、覗いている事に気付いたカップルが、なんというか、、

「あ、そうそう、、それでね、、こっちにはね!!」
    
みたいに、なにか
  
「そこはあんまり覗かれたくない感、をできるだけ醸し出さないように
 できるだけ自然に納戸から僕らを遠ざけたい」

って感じ、に話しかけられ、別の部屋に連れて行こうとしてる。
       

  
だから、ああ、やっぱり納戸開けっ放しにしている、ってのが、
あんまり印象よくないとは思ってるんだなぁ、、
   
って感じたの。
家主カップルも、ほんとは閉めたいけど、閉めちゃだめって言われてるから、しかたない
ってところかな、、、と。
  
    

   
ただ、、
ジョンが、その納戸をものすごく凝視してて、、なかなかそこから動かない。

で、その後からちょっと様子が変というか、そわそわしてるんですね。
       

   
でね、さっきのカップボードだけど、、ちょっとね妙な感じはしたんです。

ガラス扉の中が、妙に暗いのです。
部屋は結構明るくて、カップボードのガラ扉スの中だってそれなりに光は注いでいるはずなのだけど、
なんか、暗い、というか、真っ黒、に近くてね。
僕はそのとき、棚の向こうの奥板の内側を黒く塗っているんだな、と思った。
でも、なんか、そういう暗さとは違うんじゃないか、、単純に
         
中の空間が締め切った部屋みたいに真っ暗、三段の棚はかろうじて見える、

   
っていう、違和感みたいなのがあったんですね。

       
その後、ジョンは、そわそわした感じは見せなくなり、

なんだかちょっと喋って少し仲良くもなり、
一通り家を見て、家主カップルと後の電話連絡の日時を決めて、帰りました。
       

     

    
帰りにジョンが、軽くビールでも飲まないか、って言うんで、
海沿いに出てから、バーにに入ってビールを飲んだ。
(バーは朝から普通に開いてるので)
っいうか、ジョンがおごってくれた。
    
で、、そこで、ジョンが、

  
  

「サミイ、お前も見ただろ??」
   
って言うんです。
で、、その時にもう僕はカップボードの事を言ってる、ってすぐに思った。
でも、ちょっとしらばっくれて、、なんの事??って聞いた。
   

 
そしたら、
「いや、おかしいって思ってたはずだ、君は見た瞬間にそう言う顔したもん、
  わかってんだろ、カップボード」
   
って言うのね。
    
だから、僕は、さっき話したように、、中が妙に暗かった、奥を黒で塗ってるのかと思った、
って言ったの。そしたら、ジョンは。
    
「それだけ? ほんとうにそれしか気づいてない??」

って言うのね。

 

  
だから、えーーー、、他になんかあるの??って言ったら、
    
「そっか、、君はそのくらいしか見えてなかったのか、よかった」

って言って教えてくれたのが、

「あのカップボードの中には、おばあさんがいた」


え、、だって、中に三段棚があったじゃん・・・
        
      
「そう、その棚を通り抜けられるかのように、
 中にホログラムみたいに、
 普通の人間サイズのおばあさんが入っていた
  そして、ブツブツ、何かを喋ってた」
      
   
って言うのですね。
  
で、、

「あの部屋はそれだけじゃなくて、いろんなものがいた、

そして、
僕がすぐに動けなかったのは、
半分開いた扉の向こう側に人がいて、
僕が、その、人物?霊? の存在に気づいているか気づいていないか、を、判断しようとしていた。
だから、どう動くべきか、を考えたらタイミングを失って動けなくなってた」
    
    
って言うんですね。
    
で、とにかくあの家は君もやめたほうがいい。
あとで電話をかけて、断ったほうがいいよ。
余計なことは言うなよ、他に、いい部屋があったので、、
くらいで断ったほうがいいよ。
   
     
って言われてね、
それで、やめたの。
いや、もう、その家はやめるつもりでたけどね。
カップルのテンションもちょっと不思議だったし・・
  
ただ何もなくそういう話をされたところで、僕は信じなかったかもしれないけれど、、
でも、あのカップボードの中の異常な暗さ、というか、黒さ、はなんとも奇妙なビジュアルで、
僕自身もなにかおかしいとは思ってたしね。
        
ちなみに、余計な話だけど、カップボードってネイティブが言うと、全然「カップボード」に聴こえない。
「カッバード」って感じに発音します。
     

     
あの家って、住んでたらどうなったんだろうなぁ、、
今も、あるのかな、、ないか、、、
住宅地の奥まったところだから、その後一度も行ってないし、知らない。
  


怪談、って、昔はよくみんなでやったものだけど、最近は、あんまりやらなくなった気がするね。
みんなで合宿だの旅行だの行くと、やったものだけど。

それも世の流れなのかな。