今回のLPレコードアルバム、タイトルは

「イコン」 です。

            
タイトルが比較的目立たなく書いてある上に、
帯書きが大きいもので、、、



まあ、そうなっちゃうかなぁ、、、、、
とも思うんですけど、、、、


ユウサミイ  
「あんたがそういうなら、俺は神の声で歌おう」
     
というタイトルだと思われてしまっているフシがありまして、、、、


タイトル、、こっちです。
「イコン」です。
  




イコン、って何??
    
    
イコン
キリスト教において崇敬の対象とされる聖像。
古典ギリシャ語の「エイコーン(eikon)」を語源とし、

狭義には東方教会における平面像を意味する。

↑ ↑ ↑ ↑
   
正しい意味、元々の意味、としてはこう言う事です。

少し意味を広げて、つまり崇拝するもの像、
あるいはその現象、物事、などを、象徴する物、人、などを指す言葉です。

英語の発音ではアイコン。
icon
     
コンピューターの アイコン ってありますね。


この「アイコン」も、イコンから派生して当てはめられた言葉です。
  

    

で、、僕の歌、イコン。
     
タイトル曲、B面1曲目「イコン」は、実に7分25秒。

レコードだから、収録時間が短い。
だから、1曲を短い曲にするのが当たり前のはずなのに、
こんな長い曲。
   
  

   
あの人が、僕の『イコン』だと思う人に歌を作ろう。

そう思った時がありました。

     
ミュージシャンになって日本に帰ってきて、
ただただ、自分のやりたい事、歌うたい歌を歌って生活ができるようになりたい。
そもそも、本当にミュージシャンで生計を立てていけるのか、、、
そんなかで始めたミュージシャン生活、
しかも長い海外生活で、なれない日本での生活、
ただただ、食えるようになる事、で、必死だった。
   
  
なんとか、ミュージシャンで生活できるようになった頃、
おかげさまでたくさんの人に、応援していただけるようになった分、

「サミイは、こういう歌を歌うべき」
「こんな歌を作って欲しい」
 
という声をいただくようになる。
 
自分はこういう歌を歌う人、というイメージのようなものも出来上がってくる、
そうすると、

「期待に応えなければいけない」

という気持ちが生まれてくるわけです。
そして、新しい曲を作るにも、その気持ちは常にあって、

    
「期待されている物を、期待に応えられるものを」

そんな気持ち、が強くあり、拭い去れないまま歌を作るようになる。
すると、
   

     
いいんだけど、本当に僕の歌かな??
悪くないんだけど、なんかしっくりこないな、、、
こんな言葉、僕使うかな・・・
   

   
そんな風に、全然納得したものが作れなくなってしまった。
2、3年、思うように歌が作れなくなった。

もう、僕には才能がないのではないか、
才能が、枯渇してしまったのではないか、
   
   
そんな風に悩んだ時期がありました。


やはり作詞作曲が思うようにいかず、本当に、本当に、もう、自分がやになってしまって、
全部投げ出したい、逃げてしまいたい、って、、
イ〜〜〜〜!!! ってなった時、ふと、
     

    
僕が「すごく申し訳ない事をした」と思った人を思い出した。
まあ、昔の彼女ですよね。女の人。

   
歌が作れないとか、そんな事を悩みながら、
今、僕はすごく幸せにやってます、を、その人に伝えたいと思った。
今更すいませんが、僕は今になって、あなたがどれだけ大きな存在だったのかが、
今になってわかるのです、と、伝えたいと思いました。
     

   
その時、急に、、
    

   
もう、いいかな・・・・

ってなったのね。
     

     
誰かに期待されてる歌とか、そういうの、一回、飛ばしてみようかな、、
って。
僕だけがわかればいい、
誰にも聴かせない。
僕だけのために、あの人に歌を作ろうと。


このメロディは不安定でわかりづらいかもしれない
これでは意味が通じないかもしれない
こういう表現は受け入れられないかもしれない、
キャッチーじゃないかもしれない、


そういう考えを全て捨てる。
思い通り、に作る。

「想い」どおりにつくる

ただ、「あの人」に送るため、
自分が、一番今、「これがいいんです」と思うようにだけ歌を作る。

  
そうやって、作ったら、本当に難しい歌が出来上がった。
そして、生演奏なら8分を超える歌になった。
いいんだよ、人前で演奏しないんだから、
長くたって、難しくたって、、僕の頭の中で完璧なものがあればそれでいい。
      
でも、完璧に演奏できらた、僕の最高傑作だろう、と思った。

     

     
そうやって人前で演奏することはない歌、
誰にも聴かせない歌、
   
として、「イコン」は産まれました。
   
       

    
舞台の稽古の休憩の時に、無意識に、練習してたんですね。

人に聴かせない、なんて思いながらも、やっぱり歌いたい
やっぱり演奏できるようになりたい。
   

      
だから、ふと気づくと、休憩の時に、イコンを歌う練習をしてた。
  
    
それを聴いていた、出演女優の関口秀実が、

「サミイさん、その歌は、なんの歌ですか??」

って話しかけてきて、


これ、新しい歌なんだけど、8分もあるし、、
まあ、いろいろで、、、
ライブでは歌わないんだ、って話したら、
      

   
「絶対ライブでやったほうがいい、、すごい好き、」

  

って言ってくれて、、


じゃあ、やってみようか、、、って思って、初めてライブでやったら、
驚くほど評判がよくて、

     
それから、人に聴いてほしい歌、になったのです。
でも、いまだに、一番難しい歌です。