銀座キャンドル、というお店をご存知でしょうか?
      
      
戦後間も無くの昭和25年、銀座、みゆき通りで創業した、歴史ある洋食店です。
 
かの文豪、川端康成、三島由紀夫をはじめ数々の文化人、著名人に愛されたお店、
美輪明宏さんをして「宇宙一のチキンバスケット」なんて称賛を送っていた店です。
残念ながら、2014年に入居ビルの事情で閉店しました。
    
   
三代目、岩本忠くん。
    
実は、友人なのですが、麻布十番のバーの、昼を間借り、という形で、
昼だけの営業で、麻布十番の駅の出口(なんばんだったかな・・)からすぐ、
めちゃめちゃ行きやすい場所に、
     
銀座キャンドルを復活させました!!
       
    

      

これが、噂のチキンバスケット。
 
さいこー。
   
ウェッジのフライドポテトと、ちいさなクリームコロッケがついています。
ぶっちゃけていうと、これとパンだけでもお腹いっぱいになれます。
(チキン、本数選べます)
    
一般的にイメージするフライドチキンではなく、
パン粉をまぶした、でも、パン粉、って言っても、
とんかつとかのパン粉とは違って、
海外に生活していた人間だとわかるだろうと思うんだけど、
うーん、なんていうんだ、

カツレツ、の語源になった、
カットレット(cutlet)的というか、、、
     
これが、創業者が米軍キャンプで見つけてきたっていう、
銀座キャンドル流なんだね。
      
   
うまい! 懐かしい!
      
懐かしい、って言っても、その時代のチキンバスケットなんか
僕は知る由もないわけですよ。昭和時代、埼玉県桶川市のガキンチョですから、
銀座の味なんか知ってるわけない。
でも、なにかが懐かしい。
パン粉だから、って簡単にわかる違いではなくて、
どこかが、よくあるチキンバスケットとは違う、
知りもしない、その時代にタイムスリップできるような
体験型チキンバスケット。
    

 
で、そういう雰囲気的な部分でなくて、決定的に違うのは、
これ、胸肉なんです。
だから、脂がないわけ。
すると普通揚げたらパサパサになるわけ。

ここです、
忠くんの、銀座キャンドルのチキンの決定的な差はこれです。

ごらんくだされ。



んー、、、わかるかなぁ、、、色。
中が、うっすらとピンク色なのです。
  
プロの火入れ。
    
              
テーブルに出して、お客が食べるときに。
熱は、完全に通っている。
だけど、ギリギリ通ったばかりのところ、、
に、持ってくる。
    
肉の火加減にうるさいアタイはいろいろ知ってんだけど、
これ、チキンが一番難しい。
まして揚げ物なら、経験と勘意外に頼れる物がない。
チキンの場合は、皮下脂肪という頼れる見方がいるから、
わりといい加減にきっちり火を通しちゃってもなんとかなっちゃう。
でも、これは皮とった胸肉だから、皮下脂肪もない。
   
脂肪がない胸肉のこのジューシーさは、ちょっと他にはないものです。
  
玉ねぎが添えられているんだけど、これが効く。
レモン絞って、玉ねぎをかじりながらチキンを食べ、
そしてビール。

はい、完全にやられるやつです。
     
    

そして、これ、紹介していいのかどうか微妙なんだけど、、、



グラタン。
     
基本、今、この店は、チキンバスケットメインで、、、
言ってみればこれ裏メニューなのね。
だからいつも絶対ある、とは言えない。
       
   
むやみに薄味に逃げない、ゆるいトロトロに逃げない、
しっかり味のグラタン。
    
これが、洋食屋のグラタンだ!
  
というグラタン。
エシレバターの、ほんの少し、ほんとにほんの少しの酸味、
濃厚濃厚、そこばっかりばっかり言われるけど、エシレのバターは爽やかなんです。
だから、十分に濃厚なしっかりグラタンが、重くない。
グラタン好きなら、一回食べてみて欲しい。

   
   
そして、これも、紹介していいのかどうか・・・
ま、いいや。
    


タンシチュー。

もう、笑うしかないです。
ほん、、、、っとに美味しい。

友達数人でいったんだけど、、
こんな料理で昼からビール。

最高です。
 
すでに人気店だから、応援する必要はさらさらないんだけど、
一人で行って、チキンバスケットとビールだけでもいいだろうし、
数人で昼飲み、ってのも楽しいと思うぞー。


おすすめです。