オーストラリアにいた頃の、僕の家には、大きなミモザの木がありました。
 
季節になると、どかーんと、真っ黄色になる木でした。
悔しい事に、ミモザが咲いている時の写真が一枚もない。
  
       
この写真の時は、花が咲いていない時期で、
家の売却のためにきれいにトリムしちゃった後だからなんだか細いけど、
住んでいた頃は、もっと横にドバーッと広がっていました。




           
ちょくちょくお話していますが、今、新しいアルバムを作っています。
        
CDは二部構成になっていて、
(二枚組ではない・・・)
  
前半は、今現在のギターの弾き語り。
  
後半は、2005年から2010年くらいまでの、
当時の僕の部屋で作った、ミュージシャンで生きていくきっかけになった、
チェーンCD、という自主制作CDの収録曲からそのままの音で2曲、  
それと、デモ音源から、壊れていない音声を選んで抽出し、

できる限り、当時僕が録音した、歌声、ギター、ベース、の音で       
10〜15年前の僕の演奏、今に蘇らせるって作業をしている。
           
未発表、ライブではおそらく演奏しないであろう曲、なんかも、あります。
なんでも出ている写真ですが、この機械の中に、入っている音、を使います。
ノイズ処理、などしたところ、意外にも、結構いい音でした。
    
こんな部屋で作っていました。
        

         
      
なかに「ミモザの花が咲く頃」と言う、

これはもう、本当に、おそらくは誰一人知らない曲、があります。
        
この歌は、この機械で最後に録音した歌。
2010年に、一時的に、とにかく一回日本に帰って、

本気でミュージシャンやる、って決断した時の気持ちを歌っていました。
    
実を言うと、そういう歌があった事すら、忘れていました。
      
  
これをなぜ世に出さなかったか、って言うと、たぶん、照れ臭かったんだと思います。
そんな気分で感傷的に作ったっていうのが照れ臭かった。
でも、今になってみると、ほんとうにほんとうに大事な歌に思えて・・・

    
たぶん、その時の僕は、この歌を誰にも聴かせないつもりだったんでしょう。
        
歌詞もなんとも稚拙で「作品」として作るつもりがなかったんだ、
って、すごくわかる。
僕自身が普通作詞で考慮するはずの事を、全然考えてない。
       
でも、びっくりするほど、正直なんです。
      
新しい事に挑戦したい。
一方で、20代の全てをかけて永住権を手に入れて、
「全ての夢を叶えた、僕は人生の勝者だ」
と思ったはずの大好きな街と家を離れていかなければならない、
          
そういう寂しさを紛らわす強がり、
みたいなもの、すごく正直に歌っていて、
自分の歌ながら、
なんだか、泣きそうになりました。        
         
カッコつけない事、僕は常にそこを意識して歌を作ってきたけれど、
こんなに洗練されてない、
1ミリもかっこつけてない歌、少なくとも僕の歌には他にない。
          



ただ、音声が・・・、この時はもうすでにマイクが壊れかけていて、
どうしようもない音なんです。

ギターもベースも入ってる。
でも、あえて言うならベースはまだなんとかなるけど、それ以外はマイク録音だから、
どうにも修復のしようがありませんでした。
   
だから、一回あきらめた。
    
でも、今回のアルバムって、なにかこう、一つ、ただ新作っていうものではなくて、
そもそも人が知らなかった曲があるだけで新曲は一つもないし・・・
なんか、本で言うなら自叙伝的なもので、、、
     
だから、もうどうしても入れたくて、
全部、今、改めて作ることにしました。
     
 
  
汚い音のデモを聴いているうちに、そう言えば、この歌、
3人バンドのロックバラード、にしたいって思ってた、て思い出した。
人に聞かせる云々は別として、そういうバンド演奏にしたかったはすだ。

って、いろんな事試していると、、
     
うーん、そういうギターではなくて、、、、
うーんベースはもっと大きいリズムで、、、
ここのドラムは、時々、もちょっとうるさくて、、、
          
当然、これは、今の僕が自分で、試行錯誤しているだけなんだけど、
気持ち的には、、、昔の自分が注文をつけてくるような気がしたりするのです。
  
AB型だからかな・・・・
    
         
「ミモザの花が咲く頃」

もうほとんど出来上がっています。
歌が、まだ仮歌になっているだけで、歌とコーラスを入れれば演奏自体はできあがりです。
歌詞も、カッコ悪いところ、実は、違う歌詞を作ってみたけど、やめました。
その当時の僕が、なりふり構わず自分のためにしたためた言葉をそのまま使う事にしました。
それで、今の僕は、

10年前の俺、これで大丈夫だ、かっこいいぞ、

って思うから。
      
昔から好きだったロック。自分の好きだったロック、
そのままのイメージの演奏ができあがりました。
    
ギターボーカル ユウサミイ
ベース ユウサミイ
ドラム ユウサミイ

というスリーピースバンドがあったとしたら、
きっとこうなる、っていう音になりました。
    
  
今、花粉症もきつくて、調子がいい時を待ってる状態ですが、
おそらく、明後日には、歌入れができると思う。
楽しみです。

CD、販売開始したら、よし買ってやろう、
「ミモザの花が咲く頃」
聴きたい、って思ってくれる人に、
聴いてもらった時、
   
なんで??
  
って、思われないように・・。
ひとつ、頭の片隅に置いていて欲しい事があります。
       
僕の住んでいた、この家があったこの街は、
ゴールドコーストの
      
Mermaid Waters
マーメイド ウォーターズ
     
という、地区です。