ニース世界選手権観戦記(1) | senow

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フィギュアスケートをメインに、好き勝手語ってます。
最愛のスケーターはジェフリー・バトル

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3/25(1日目)

昨年、いえ、一昨年のトリノから帰国するなり、2012年のニースワールドも絶対行くぞ!
と心に誓った私ですが、こんなことなければ一生行く機会がなかった
あこがれの南仏に7泊10日で行ってきました。
訪仏は4回目ですが、ニースは初めてです。
大会期間中は見事なまでの快晴で、また気温も例年より温かかったとかで
(日中なんて半袖でも良いぐらいです)
思う存分、南仏の風を満喫できた数日間でした。


飛行機ですが、今回は往路はエールフランスでパリ経由。
復路はローマ経由で(お久しぶりの)アリタリアを利用しました。
同じ航空会社にしなかったのは、単にイタリアに寄りたかったからです(笑)
エールフランスは過去何度か利用しましたが、AFとは名ばかりのJALコードシェア便だったので
(いえ、J●L様も大好きですが。食事以外)
生粋のAF利用は今回が初めて…。

なので、とっても期待していました。
機内食に。

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あこがれのAFの機内食…。
普段なら往路は迷わず日本食を選ぶ私ですが、今回ばかりは張り切って
ポークのクリーム煮なんちゃらを選択。
だって、AFと言えばシャンパンキラキラシャンパンに合わせるならやっぱり洋食でしょう!
というワケで、機内食と同じくらい憧れてたAFのシャンパンでしたが
一口飲んで…
ヤバイ。

…日本のお子様がクリスマスに飲むようなシロモノを想像していた私が馬鹿でした。
ほとんどビールです(下戸の舌的に)
あわてて一口でヤメたのですが、後味悪いし、頭はかっかしてくるし
憧れのシャンパンでしたが、それ以上はほんとに無理でした。

ちなみに機内食自体は美味しかったのですが、機材はかなりボロく
毛布もあまり清潔ではないというか、シミとか髪の毛とかペラペラさ加減とか
ちょっと快適とは言い難たい物があり、これなら機内食なんかマズくていいから
もっと安くて綺麗な他航空利用したいな…?と思いました。


とはいえ、そこそこ睡眠も取り、パリでの乗り継ぎ(2時間半)もなんの問題もなく
パリ-ニース間はたったの1時間で定刻通り現地時間午前9時前にニースに到着。


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ニースの青い海
素敵な街並みは残念ながら逆の窓側じゃないと見れなかったのですが
たかが海なのに、これだけでテンションが上がる青さです。


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空港通路にも、地味ながらこんなPOPが置かれており↑
ますますテンションが上がります。

1時間後に別便でやってくるスケ友Hさんを待ってる間、空港のトイレで
化粧をしていたのですが、そこでいきなりアメリカ人女性2名に声をかけられます。
彼女達もワールド観戦に来たとかで
「アメリカではジェレミーを応援してます」と言う私に対し
「OH~!私達はタカハシのFanよ。彼はとてもセクシーね!」
と言う彼女達。高橋はほんとに外国人女性に人気があります。

そんなことをしてるうちに、定刻通りにやってきたHさんとも到着ゲートで無事合流。
彼女とはこの後7泊分の宿をシェアします。
Hさんと共にバスとトラムを乗り継ぎ、約30分程であっさり宿泊先のホテルに到着。
ホテルもアーリーチェックイン出来たので、とりあえず下見も兼ねてメイン会場へ向かいました。
ここまでは大変順調で、怖いくらいでした…。

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ワールド仕様のトラム

会場に向かう途中、携帯で電話中のペシャブルのブルザに遭遇しました。
ニースに来て、最初に見かけたスケーターがブルザというのが、いかにも
ニースワールドという感じ(?)

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会場前の2つのオフィシャルホテルにもデカデカと異なる懸垂幕。


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会場のPalais des expositions 結構ボロい。

実は直前にオールイベントチケットを現地ピックアップからホテル郵送に
変更したんですが(今日(25日)からの公式練習が見たかったから)
24日に着いてるハズのチケットは結局26日にならないと届かないと知らされ
仕方ないので、会場でプラクティスパスの引き換えをやってるオバちゃんに
購入時の管理ナンバーと「郵送が遅れるよゴメンね」メールを見せて説明するも
なかなか解ってもらえず(オールイベントがないとプラクティスパスはもらえない。
別売りで20ユーロで買えるけど、それは明日以降の話)

いや、だから「今日の夜」の公式練習が見たいんですってば!(泣)

と、かなりしつこく食い下がった結果、なんとかパスを発券してもらう事ができましたが
のっけからのグダグダに少し疲れました…。
ちなみにこの時、インフォメーションセンターまで連れていかれたのですが
横でスウェーデンのマヨロフがやたらウロウロしていました。
(今思うと此処、選手のID発行場所だった気が…)

このプラクティスパス発券に無駄に時間をくったため、会場見学するヒマもなく
あわててトラム「Vauban」駅に向かいました。
下調べによると、このトラム停留所から徒歩2~3分の場所に
エズ村往きの長距離バスターミナルが存在してるハズなんですが…。
ちなみにVauban駅は会場最寄駅から1つなので、徒歩でも十分行けます。

実はこの日は日曜ということで、バスの本数が少なく
まだ正午台とはいえ、これを逃すと次は14時までない…という状態で
なんとしてでもランチタイムに間に合わせたかった私は必死に走りました。

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バスから見た光景

バスは間一髪で、なんとか乗れました…。
右側か左側が景色が良くてお勧め…とガイドブックには書いてあったのですが
乗るまでにアセりまくったせいか、すっかり忘れていました。(正しくは右です)
でも私達を含め、乗客は5~6人くらいだったので
途中場所を移動したりして、適当に外の風景を楽しみました。
ちなみに移動は空港で購入した1日券(4ユーロ)でトラム・バス全てまかなえます。
だから到着日に遠出するのは、実は非常にコストパフォーマンスがいいんです。
空港-ホテル-エズ村(モナコ)は体力がある方にはお勧めのコースです。

ニース版いろは坂をウネウネ30分ほど走ると、エズ村に到着。
地中海を見下ろす海抜427メートルの岩山の上にあるエズ村は
大変小さな、そしてかわいいおとぎの国のような街でした。

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エズ村入口。
ここをスタートして、ゆっくり石畳の階段を登っていきます。


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パステルカラーの建物の中はアトリエだったりショップだったりカフェだったり…。


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馬小屋もありました。(帰りも覗いたらいなかった。散歩中?)
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そして、12時台のバスに乗れなかったらあきらめるしかなかった
あこがれの「CHATEAU EZA (シャトー・エザ)」のランチを
食べてきました目

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ホテル兼レストラン・CHATEAU EZA (シャトー・エザ)


洞窟のようなレセプションを通り抜けるとこのようなテラスが。

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テラス席はドリンクのみなので、食事がしたい私達は
室内のレストランに向かいました。
ちなみに予約なしでしたが、ちゃんと窓際の席に案内してもらえましたニコニコ

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店内


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テーブルからの風景。地中海を見降ろせます。


ランチは45ユーロから。ドリンクは別です。
私は例によってアップルジュースをオーダーしたのですが…

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おいし~音譜

今まで飲んだアップルジュースの中で一番美味しかったかもしれません。(大げさな)
キンキンに冷えてて、上についてる果実も甘酸っぱくて新鮮で
文句ありません。ジュースより水の方が高いニースでこれで6ユーロならお得かも?


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アミューズ(お通し的な物)
黄色い飴みたいなのはスライス状のチーズをカリッと揚げた物。
オレンジはサーモン、白いのはモッツァレラチーズ。
挿してある容器がカワイイ。



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前菜
アラカルトメニューを選んだHさんにも同じ物がきました。
キュウリの酢ずけ?的な物が蓋になってて、中には
温かいコンソメ風スープに、肉6米4くらいの軽く揚げたライスボールが入っています。
パリッモチッとしてて、やっぱり おいし~音譜


ニースに行ったら是非行ってみたかったのが、このエズ村。
そして食べたかったシャトー・エザのランチ。
期待通りの絶景に期待通りのお味、そしてこれ以上にないくらい
快晴の元、臨む岸壁からの眺めはまさに絶景…

ほんとにニースに来て良かった。私、今なんて幸せなんだろう…

滞在1日目(そして2品目)にして、早くもヘヴン状態の私でした。


つづいてスープ
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カレースープでした。
さっぱりして後味良いけど、これは割と普通だったかな?



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メインディッシュの帆立と貝とほうれん草のなんちゃら。

取り立てて帆立好きという程でもない私ですが、やっぱりこれが
超おいし~音譜
塩味加減が絶妙でした。
結局この帆立料理が、私がニースで食べた物の中ではベストだった気がします。


ちなみにフレンチなので、パンも食べ放題ですが
この店は焼き立て数種を皿にもって、お姉さんが「いりませんか?」と
言って回るサンマルク方式。
小食のHさんは1種類のみでしたが、私はがっつり3種類ほど頂きました。

水もオーダーしたし、この時点で結構お腹一杯だったんですが
デザートはティラミスのアイスクリーム添えが来ました。

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ティラミスと言われましたが、どちらかというと、ホワイトチョコケーキ
のような味でした。アイスはグランベリー。
食べやすくて美味しかったです。

で、すっかりお腹一杯になり、トイレで化粧直しして席に戻ったら
Hさん「なんかまた来ましたよ?」
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お口直しの焼き菓子類
わ~、もう口紅塗りなおしちゃったよ!と言いつつ
もちろんしっかり食べてきました。マカロンとプチシューと焼き菓子。

いや~、美味しかったです!場所代もあるし、決してお安い値段ではないですが
(でも単品よりコースの方がお得だと思います)
十分満足なお味でした。
エズ村も、シャトー・エザも、もう1度来たい場所です。


腹を満たした後は、村の頂上付近にある熱帯植物公園に向かいました。
入場料5ユーロ。
なんだか値上げされてる上に、広さや内容に対して、高過ぎな気もしましたが
ここからでないと、頂上からの風景は望めないので、大人しく払います。


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熱帯植物公園


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熱帯植物公園から見た風景

フランス国旗がいい感じになびいて…ません。(こういう時絶対吹きませんよね、風って)
下の建物が先程のシャトー・エザです。

エズ村、おとぎ話の迷路のような石畳の坂道も
頂上から見下ろした蒼い地中海も、何もかもが絶景でしたが
此処はやっぱり快晴の春に行ってこそかなぁとも思いました。
小雨とか曇りとか、たとえ晴れても冬空では、やはりこの感動はなかったかもしれません。
(ちなみにグラサン必須というか、日差しもかなり強いので夏もキツそう)
そういう意味でも気候的にもベストなシーズンに行けてラッキーだったと思います。

そして、「村」といいつつ、食事さえしなければ、坂道とはいえ
1時間で周ってこられる、小さな集落です。
この日は日曜ということもあり、また行った時間がたまたま良かったのか
あまり人が多くなく、まったりノンビリ散策&写真を撮ることができました。

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帰りのバス待ちの間、購入した名産品の石鹸
4つで10ユーロ。手のひらサイズで可愛かったです。



スーパーで水等を買い込み、エズ村からホテルに戻ったのが夕方の17時半。
思ったより早く帰ってこれたので、そのままメインリンクの男子予選公式練習の
見学に行きました。
(事前情報では見学は翌日26日からとありましたが、特に問題なく入れました)


会場「Palais des expositions」内観
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ジャッジ側ロングほぼセンターからの風景。
中央の放送用カメラ3台がとっても邪魔になりそうな予感…。


仮設感満載の通路
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(仮設トイレの場所がかなり解りづらかったです)


2000年ニースワールドの動画や前情報である程度の想像はしてましたが
会場はリンクと客席がかなり遠いタイプでした。
それだけならまだいいんですけど、問題はこの

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透明フェンス…!!!

何コレ何コレ何コレ!信じられなーい!と最前列に座ったスケオタさんなら
誰もが叫ぶだろうと思います。
最前列に座った人間の座高の3分の2を覆う透明フェンス。
しかも同じ透明フェンスでも、トリノワールドや上海会場と違い
フェンスの左右・上部に太いグレイの淵が存在するため、もれなく視界上段に横線
更にフェンスとフェンスの切れ目の席に座った方は、縦線まで(しかも3本も!)
入ってくるという凶悪設計です。

必然的に最前列の方は、常に屈んでフェンス越しに演技を見るハメになり
正直、1競技(※1日ではない)1万円以上の高額チケを買ってる人間に
この仕打ちはないです…。
試しに後列に座ってみましたが、フェンスが視界の邪魔をせず、ストレスなく
観戦できる許容範囲は3~4列目から、という気がしました。
幸いというか、私のオールイベントは4列目だったので
ある意味ベストとも言えましたが、男子はバラで買いなおした経緯があるので
少し複雑でしたσ(^_^;)


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キスクラ側ショートサイド(黄色い席)
現地TV用ブースが下に設けられたため、ロングより更に高い位置からの
眺めになります。視界は悪くないですが、かなりリンクを見下ろす感じ。
右下に見えるのがキスクラ。
(ジャッジ側ロングのセンターからこっち側の人は死角で観えません)


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キスクラ逆側ショート
見ての通りこちら側の方が座席の位置は低いですが、代わりに
相当後方まで奥行きがあります。30列くらい…?
そして端ブロックは目の前にリンクがない状態。


キスクラ逆側ショート最前列からの視界
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ロングの透明フェンスほどではないですが、手前の柵越しに見るハメになります。
そしてVIP席(4列くらい)が目の前にあるため、リンクから遠く
最前列のありがたみが余りありません…。


というワケで、消去法的に一番死角が少なく観やすいのはカメラ席のない
ジャッジ逆側のロングサイドということになりますが
ここだって、競技自体は裏になるし、目の前にVIP席があるのでリンクは遠いです。
なんというかこう、収容人数は少ないわりに臨場感に乏しく
死角も多い(客のストレスがたまる)会場だなぁ…という印象。
はっきり言って、過去歴代ワースト3に入る勢いです。

そんな見づらい会場を少し唖然としながら眺めていたら
すぐ隣の席でミハルが彼女?と一緒に男子予選組を見学してるのを発見…。
いや、彼女じゃなくて、ひょっとしたらどスッピンのキャシーだったかもしれませんが
なんにせよ、ノーメイクの女性を誰!と断言できる程
私も視力は良くないです。(しかしミハル…いろいろ余裕だな…)


そしてこの時だったか、キスクラ側地元TVブース前で
何か打ち合わせ中のペシャブルを発見!
男子予選組しかいないと思っていたので、これはラッキーでした。

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大会前からいろいろ忙しい地元組のペシャブル。怪我は大丈夫なんでしょうか…。
(※手前のおっさんはスケ連会長のゲヤゲ)


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待機中の写真を撮っていたら、結構距離があったのに
気付いて手を振ってくれた優しい2人ドキドキ
(その瞬間はブレまくって撮れなかったけど…)


肝心の男子予選組の練習ですが、初日の午後の部ということで
予想していたよりはどの選手も出て来ていました。
第1グループのメインはヴォロノフ(ロシア)とかモナコのキム選手とか。
でも昼、インフォメーションルームでうろちょろしてたはずのマヨロフ
の姿は見えませんでした。


ヴォロノフ
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ロシア・ナショナルもユーロもちゃんとCSで観てたハズなんですが
最初誰だか解りませんでした(汗)
なんだか随分以前の面影が…髪が…
雰囲気も体型も変わりましたよね?
練習はまだまだ肩慣らしというか、試運転な感じでしたが、悪くはないです。


モナコのキムさん
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良く考えたら彼も超地元じゃないですか!(地理的にも人種的にも)
コンテも含め、実質フランス男子は4人出場してることになるんですね。
おもしろプロのFSを生で観れるのが楽しみです。


第3グループは個人的にフィリピンのカルーザ君に大注目です。

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クリストファー・カルーザ
少し緊張の面持ち…。
ワールド初出場にして、どこまでやれるか、FSまで進めるのか。
ある意味、予選組で一番気になる存在だったかもしれません。


第4グループはナン・ソン君とかミーシャ・G君とか。

ミーシャ・G君
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四大陸の好演も記憶に新しいミーシャ君。
今年は予選もだけど、SP突破も当然出来る…!はず…!


韓国のキム・ミンソク
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彼も去年はSP足切り組でしたが、雪辱なるでしょうか。


関係ないけど、VIP席でストレッチ中のファイファー
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公式練習は次のグループや次の次のグループの選手がその辺の
適当な場所でストレッチとかしてたりするので
少し早めに足を運んだ方が幸せになれます。


ナン・ソン君
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四大陸では体調不調と酸欠、その後は怪我と
嫌な情報しか入ってこなかったナン・ソン君ですが
初日の調子は悪くなさそうでした。(四大陸でもそうだったけど…)
4回転のタイミングがなかなか合わないようでしたが、最後の方で3回ほど綺麗に決めていました。
終盤はずっとスピンの練習かな?キャメルとドーナツがかなりノロノロだったのが
悪い意味で印象に残ってます(-_-;)

ちなみにこの予選組で4回転を練習していたのは、ナン・ソン君と
ヴォロノフだけだった気がします。
(ファイファーはしてなかった…気がします)


第5グループはファイファーと…あとなぜかデンマークの選手がやたら
気になって、何枚か写真撮ってました。

ファイファー
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曲がけはほぼフルでやってた気がします。
このクラスの中で見ると、やっぱり優雅さが際立ちますね。
もう少しPCSを上げて欲しい選手の1人です。


デンマークのストリード選手
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特に注目してたワケでもなく、目を引くジャンプやプロだったワケでもないんですが
なぜか妙に存在感がありました。


結局最後の第5グループまで観て、9時過ぎにホテルに引き上げました。
帰り道が途中までカルーザ君と一緒でしたが、かなり
ナーバスな表情をしてるのが印象的でした。
外見より大人びた雰囲気の選手だと思いましたが、近くで見ても中学生にしか見えませんでしたσ(^_^;)

明日は朝から、今度はプラクティスの方で男子予選組の公式練習です。
旅の疲れもあるので、この日は比較的早めに就寝しました。