今回は「広島原爆を知る」その9です。

 

人の頭の上に故意に原爆を落とされた国は、私たちが住む日本だけです。

 

原爆については、修学旅行で触れたことがあるくらいで、それ以上とくに知ろうとしてきませんでした。でも、自分が知ろうと思えば知ることができる、という、当たり前のことを想うと、日本人としてちゃんと知りたいと思い、撮影旅をすることにしました。

 

撮影は2019年ですが、

今の解釈で現像しています。

 

 

今回の写真は3枚です。

 

よろしければ写真での旅を

ご一緒いただけたら嬉しいです。

 

 

 

 

 

『平和の鐘』

平和記念公園の北側、ちょうど元安川を挟んだ原爆ドームの向かい側あたりに「平和の鐘」があります。最初に見て驚いたのが、この鐘、誰でも撞くことができることです。

 

問題は、どんな気持ちで撞くのか?です。その気持ちがよくわからなかったので、このときは撞きませんでした。

 

平和記念資料館によれば、この鐘は1964(昭和39)年9月20日に、原爆被災者広島悲願結晶の会によって建立されました。4本の柱に支えられた宇宙を表現したドーム状の屋根があり、その中に直径およそ1m、高さ1.7m、重さ1.2tの鐘が吊るされています。周囲は、幅2m、深さ0.8mの池になっています。

 

池にはハスが植えられており、毎年8月6日の平和記念式典の頃になると花を咲かせます。なぜハスなのか?には、理由があります。原爆が落とされた当時、ハスの葉で火傷をおおって痛みをしのいだ被爆者の霊を慰める思いを込めたハスなのです。

 

このハスは大賀ハスだそうです。ということは、千鳥ヶ淵戦没者墓苑にある古代ハスと同じですね!今回調べていて、初めて知りました!びっくりです。

 

大賀ハスとは、昭和26年に大賀一郎理学博士により千葉県検見川の泥炭層から発掘された、二千年以上前の種子から育成された古代ハスのことです。

 

この鐘は、人間国宝の香取正彦氏によって製作されました。表面には「世界はひとつ」をあらわす国境のない地図が浮き彫りにされています。宇宙飛行士の毛利衛氏の「宇宙からは国境線は見えなかった」の言葉を連想します。

撞き座(鐘撞き棒が当たる部分)は、原水爆禁止の思いを込めた原子力マークになっています。その反対側には、撞く人自身の心を映し出す鏡が入れられているそうです。この写真を撮った当時、鐘がそういうことになっていると知らなかったので、他に写真を撮りませんでした。次に行ったときには撮りたいと思います。

 

平和の鐘の説明には、次のように建立の目的が書かれています。

「この梵鐘・鐘堂は、広島の悲願に立って、すべての核兵器と戦争のない、まことの平和共存の世界を達成することをめざし、その精神文化運動のシンボルとしてつくりました。この梵鐘・鐘堂は、平和を願う万人の心と浄財を結晶させてつくりました。この鐘の音を広島から世界のすみずみまでひびきわたらせ、全人類の1人ひとりの心にしみわたらせることを願っております。この趣旨、目的を御理解の上、平和への願いをこめておつき下さい。昭和39年9月20日建之 広島悲願の会」

ここは、1996(平成8)年に、平和記念資料館に展示され、8月6日の平和記念式典で使用される鐘と「平和の時計塔」のチャイム音を加えた全体の音風景を対象として、環境省の「残したい日本の音風景100選」に選定されています。こんな貴重な平和の鐘を、誰でも平和への願いを込めて撞けるだなんて、ありがたいです。

 

平和記念資料館は、鐘を撞く際に、次のことに注意してほしいと伝えています。

①力いっぱいに鐘を撞かない。

②残響音があるうちは、新たに鐘を撞かない。

 

しばらく見ていると、外国人の観光客の人たちが、説明文を読んで鐘を撞くことができるとわかったようで、鐘を撞いて鳴らしていました。ごーん、と音が響き渡りました。それは私のところまで届きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日もお読みいただき、

ありがとうございます。

 

プロコーチ11年目、常楽でした。

 

 

 

 

 

 

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