先日、プールで泳いでいたときのことです。

そのプールには、

速く泳ぎたい人向けのコース

(速いコース)と

ゆっくり泳ぎたい人向けのコース

(ゆっくりコース)と

途中で立ってもOKなコースと

歩くコースがありました。

 

それぞれ自分の泳力に合わせて

コースを選べるようになっています。

 

その日、私は、

練習したいことがあって

ゆっくりコースで

ゆるゆると泳いでいました。

 

隣が速いコースなのですが、

赤い水着の人がそのコースの端に

ずっと立ったままでした。

 

私が折り返すたびに

同じ赤い水着の人が見えるので、

ちょっと気になりました。

 

私が3回泳ぐと

赤い水着の人が1回泳ぐ感じでした。

 

しかもその人の泳ぎは

速いコースの人たちの中では

とても遅い泳ぎでした。

 

ゆっくりコースの人よりも

遅いときもありました。

 

どうして泳力に見合わないコースで

泳ぎ続けるのだろう?と不思議でした。

 

 

どのコースで泳ぐかは

もちろん自由なので、

好きに選べるのですが、

明らかに泳力がコースに

合っていませんでした。

 

それは、

そのコースの目的と

赤い水着の人の目的が

異なっていることを示しています。

 

つまり、

速いコースで

速く泳ぐこと以外が

赤い水着の人の目的、

ということです。

 

横で泳いでいると

見たくなくても見えてしまうので

なんだか申し訳ない気持ちですが、

赤い水着の人は

速い人が折り返して

また泳ぎ出すそのすぐ後に

続いて泳ぎ出していました。

 

みるみるうちに速い人とは差がついて
泳ぎ出しではすぐ前にいた速い人が

一往復する頃には

赤い水着の人の後ろに迫ってくる状況でした。

 

そして速い人が

5往復くらいすると

赤い水着の人がまた泳ぎ出し、

1往復してまた休む、

といった感じの繰り返しでした。

 

そのときの速い人は女性で、

赤い水着の人との面識は

ない感じでした。

 

こんな状況が続くと、

もしかして、

その女性を見ているの?

なんて変な想像までしてしまいます。

 

でも、その女性が泳ぎ終えて

コースから出ていくのと入れ替わりに

男性が入っきて、

また同じような状況になりました。

 

と、いうことは、

速く泳ぐ人を

見ているわけでもなさそうです。

 

すると、

速いコースで泳ぐこと自体に

価値を感じているとしか

思えなくなってきました。

 

つまり、

「速いコースで泳ぐ俺って

カッコイイでしょ?」と

感じているのでは?ということです。

 

その日、会った人に、

「今日自分は速いコースで泳いだんだよ」

と言えるわけで、

そう言えることに価値を感じている

のかもしれません。

 

こういうときは

自分自身の中にある価値観

表出してきますね。

 

 

それは以前に

自分も似たようなことを

思ったことがある、

ということです。

 

でも、

思った当時は、

速いコースで泳いだだけじゃ

カッコイイとは感じられなかったので

すぐやめました。

 

実際やってみて

よくわかりました。

 

この人はやめずに

ずっと続けているので、

カッコイイと思っている以外なら

どんな目的なのかがわからず

謎は深まるばかりです。

 

休んでばかりで

ほとんど泳がないので、

泳ぐ練習をしているわけでも

なさそうです。

 

手段が目的になってしまってるような、

奇妙な感じばかり感じてしまいます。

 

速く泳ぐ人は

追いついてしまうこともあって

ちょっと迷惑そうでした。

 

明らかに居場所選びが

不適切です。

自分を適切な場に

置いてあげることは、

目的を効率的に実現させることに

役立ちます。

 

適切な場とは、

目的の実現が

最も効率的になる場のことですから。

 

例えば、

水中ウォーキングをしたい人が

泳ぐ人のコースにいたら

水中ウォーキングで訓練したいものを

訓練するのは困難です。

 

一方で、

水中ウォーキングの訓練をするなら

歩くコースを選べば、

その訓練の目的の実現が

他のコースにくらべて簡単になります。

 

だから赤い水着の人は、

休む時間が長く、

泳ぐのもゆっくりなので、

泳ぎの訓練をしたいなら

ゆっくりコースか

途中で立ってもOKなコースが

適切になります。

 

でも、

この人が選んだのは

泳ぎの訓練としては不適切な

速いコースです。

 

つまり、

泳ぎの訓練以外の目的を

持っているわけです。

 

その何かの目的を実現するのに

速いコースが適切だと信じているのです。

 

それが、

奇妙な感じに見えるのです。

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、

ありがとうございます。

 

プロコーチ10年目、常楽でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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