欧州型車両で唯一所有してるのが、KATO製の「TGV Thalys PBKA 初期塗装 10両セット」(品番 K10910)で、2007年の初回生産品です。造形・塗装・性能ともに満足できる製品ですが、機関車と次位客車を連結するカプラーの操作性が悪いのが難点でした。

 

機関車(M1),次位の1等車(R1),連接構造のみの1等車(R2)で連結構造が異なっており、カプラー交換の対象は、機関車と次位客車になります。

 

機関車と次位客車を連結するカプラーは、左右に二分された形状をしています。

 

二分されたカプラーは、左右で上下段違いの構造となっており、山型の突起を相互に引っかけて連結する仕組みですが、非常に固くて連結が難しく、解結も仕難いと散々です。

 

2020年10月に発売されたThalys PBA(品番10-1657)では、このカプラーが改良された物に変更され、2021年6月に発売されたThalys PBKA新塗装(品番10-1658)にも反映されています。改良形カプラーは、取付方法に従来品と互換性があり、ASSYパーツとして販売されているとのことで、折に触れて探していたところ、先日大阪市内に出掛けた際に入手することが出来ました。

 

右側が、TGV Thalys PBKAで交換する改良形カプラー(品番Z04-9863)です。

 

ランナーにはカプラー2個が形成され、ランナー5本(カプラー10個)入りです。カプラー交換するのは、機関車(M1・M2)と次位客車(R1・R8)の連結面で、1編成(10両)で4個必要です。

 

左側が従来品、右側が改良品で取付部の形状に互換性があります。改良品の連結部分は、日本形車両に多数使用されているKATOカプラー密連形・フック付を上下逆さまにしたような形状になっています。

 

交換作業を行います。

左側が機関車(M1・M2)、右側が次位客車(R1・R8)の連結面です。カプラーは、灰色の下回りと、白色ボディの隙間に取り付けてありますので、灰色の下回りと、白色ボディを分離せねばなりません。機関車(M1・M2)では、コの字形をした黒色ホロを外さないと上下分離できませんが、客車(R1・R8)はそのままで分離可能です。

 

 

機関車(M1・M2)は、最初に妻板に挿し込まれているコの字形をした黒色ホロを抜きます。次に上下分離して下回りを取り出します。写真は動力ユニット付のM1車で、下回りの連結面寄りを下方に押し下げるだけで、既存カプラーを簡単に抜き出すことが出来ますので、改良形カプラーを改めて装着してから、逆手順で車両を組み立てれば完了です。

 

こちらはM2車です。台車付近にある床上パーツの固定爪のロックを外して床上パーツを浮き上がらせることで、既存カプラーを取り出すことが出来ます。改良形カプラーを元の位置に挿し込んで、逆手順で車両を組み立てれば完了です。

 

次位客車(R1・R8)は、下回りの連結面寄りの一部を外して、台車付近の座席パーツの固定爪を外すだけでカプラー交換できます。

 

カプラー交換が完了しました。

 

連結面間隔も綺麗に収まっています。

 

漸く、難儀した連結・解結から解放されました。(完)

 

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