前回投稿しましたが、KATO製の113系旧製品の先頭車は、前面にダミーカプラーが装着されており、他車両を連結することが出来ません。別売台車に交換することで連結可能にすることができますが、スカートを台車に装着する必要があり、曲線区間ではスカートが車体側面からはみ出す首振りスカートになってしまうのが弱点です。

 

現行のリニューアル製品に倣って、連結可能なカプラーと床板装着式のスカートに改造することにします。最も新しいリニューアル製品が手元にありませんので、同等機能を有す111系の先頭車を参考用に準備しました。

ダミーカプラーのクハ111-2000番台の旧製品(左)と、密連カプラーのクハ111-0番台(右)です。

 

両車のカプラーとスカートを外して、それぞれの取付構造を確認します。左側の連結できないダミーカプラーにスカートが抱き合わさる構造で装着されています。一方、右側の連結可能な密連カプラーとスカートは、独立して装着されています。スカートの前面形状は良く似ています。

 

左側のダミーカプラー用床板を、右側の連結可能な密連カプラー対応の床板のように穴開け加工をして、同等部品を準備すれば所期の目的が達成できる筈です。

 

上記のクハ111-0番台用のASSYパーツとして販売されているクハ111 前面用カプラー(4871-1C3)と、クハ111 湘南色スカート(Z04-6164)を、以前に購入していました。

 

先ずは、簡単なスカートの処置から始めます。

スカートは、床板側面の先端部寄りにある切れ込みに嵌って固定される構造です。床板の先端中央を基準として、3mmの位置から幅2mm・奥行0.6mmの切れ込みを糸鋸で両側面に作りました。

 

スカートを装着してみると、前後方向は問題ないのですが、床板の厚さが薄くグラついてしまいます。スカートの固定部は床板の厚さが0.8mmを前提に設計されています。旧製品のクハ111-2000番台の床板も一部を除き0.8mmの厚さなのですが、この写真で判るように前方の12mmだけが0.4mmと薄くなっています。そこで、床板の下面側に0.3mm厚のプラ板小片を挿入することで、グラつきが止まることまで確認しました。

 

床板の上面側は、スカート取付部がライトの遮光ケースに当ることもなく問題ありません。

 

ここで、スカートの取付具合を確認するため、一旦仮組立をしてみます。

前部台車には、KATOカプラー密連形A・黒を装着したTR201カプラー長を準備しました。

 

スカートの取付位置と高さもピッタリです。

 

 

 

前面の姿も良好です。これでスカートの作業は完了です。

 

続いて、ボディマウントカプラーと称される床板装着の密連カプラーを取り付けます。

前面用カプラーの台座上面には、左右に取付用爪が出ており、床板に取付用穴を開けて装着する構造です。

 

前面用カプラーを天地逆さまにして仮置きしてみました。床板にカプラー取付用爪の取付穴を開けるべき位置には、既に床板上面からライトの遮光ケースの固定爪が挿し込まれおり、穴開けをすることが出来ません。仕方がないので、カプラーのベース板にある取付用爪を切断して接着剤で貼り付けることにします。

 

更に、ライトの遮光ケースの固定爪が床下面から約0.5mm突き出ており、この状態のままでは前面用カプラーを貼り付けることが出来ません。

 

前面用カプラーのベース板には、中央先端側に突起もあります。

 

前面用カプラーの取付強度を保つためには、これらの凸凹対策が必要です。今回の作業は此処までとし、改めて検討してから加工することにします。

 

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