KATO製のガソリン輸送用タンク車と言えば、先ず思い浮かべるのがタキ1000,そして銀タキの発売が発表されているタキ43000,古くはタキ3000ではないでしょうか。各種塗装が揃っていて皆様の鉄道でも活躍していることと思いますが、それ以外の車種も発売されており、その中から2車種についてご覧ください。
 

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左側から、タキ9900(日本石油輸送),タキ35000(日本石油輸送),タキ35000(日本オイルターミナル)です。
 
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タキ9900 日本石油輸送(品番8058)

積載量を増やす目的で、タキ3000に見られた全体に同じ直径をしたストレートなタンク体から、中央部分だけが膨らんだ直径の違うタンク体を組合せた異径胴タンク体を採用することで対応したタキ9900です。タキ3000は30t積みでしたがタキ9900は35t積みとなり輸送効率がアップし、タキ3000に替わって1962年から生産されています。
 
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中央にあるハッチ周辺の造りが、古いタイプを踏襲しているのも特徴です。模型ではこの「日本石油輸送」マークの標記以外に、黒色塗装に懐かしい「日本石油」マークの標記を付けた製品(品番8058-1)も販売されています。

 
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タキ35000 日本石油輸送(品番8050-1)

タキ9900と同じ「日本石油輸送」マークの標記を付けたタキ35000です。タキ9900と同じ35t積みながら車両メーカーが共同設計した標準タンク車で形状的にもシンプルとなり製造し易くなったものと思われます。タキ9900に替わって1966年から量産されました。タキ43000と似た形状をしていますが、フレームが全長に及ぶ従来構造を踏襲しています。後継のタキ43000では中央部をフレームレス構造とすることで43t積みと更に輸送効率アップが図られる礎となったタキ35000です。タキ35000=35t,タキ43000=43tと覚えやすい付番がなされています。
 
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タキ35000 日本オイルターミナル(品番8050-2)
日本オイルターミナルの所有する車両はブルーに塗装され、従来の黒色からイメージを一新した感があります。
 
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中央にあるハッチ周辺の造りが、近代化されシンプルになりました。
 
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この車両の踏板は両側面で長さが異なるのが特徴で、ハシゴの位置が両側面で異なっています。模型ではこれ以外に黒色塗装で、「日本石油」マークの標記を付けた製品(品番8050-3)や、「日本陸運産業」マークの標記に加え米軍指定の「JP-8」マークを付けた在日米軍のジェット燃料輸送用の「米タン」も8両セット(品番10-554)も販売されています。

KATO製品には上記以外にも、セメントのバラ輸送用のタキ1900(3種類)やガソリン輸送用の2軸貨車でタム500も販売されています。なお、タキ35000の米タンについては別稿で改めてご紹介したいと思います。
 
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