予約してあったKATO製の急行「安芸」(1967)7両セット【特別企画品】(品番10-1302)が本日届きました。お目当ては、カニ38、マシ38、そしてグリーン帯の付いたオロネ10です。

まず、カニ38をお目に掛けます。荷物扉はシャッターによる総側開き式で10系軽量客車風の車体ですが、マハネ29の下回りを再利用し魚腹台枠に3軸台車TR71を履いた38番台の旧型客車に属する荷物車です。このアンバランスがなんとも魅力的です。

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製品では、デッキ側に点灯式のテールライトが装備され、台車はデッキ側がアーノルドカプラーを、反対側にはKATOカプラーNJPを装着。アーノルドカプラーは、交換用にナックルカプラーが付属しています。
 

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黒色車輪を装着した3軸台車TR71の中心ピン(ネジ止め)は、従来のKATO製品TR73と同じ位置にあります。


次は食堂車マシ38です。
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戦前の丸屋根車体に冷房付で、魚腹台枠に3軸台車TR73を履いた38番台の旧型客車に属する食堂車です。丸屋根で車端絞りのデッキ部には扉がなくシル・ヘッダーが回され、調理室部分に並んだ桟付の狭窓も魅力的です。

 

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黒色車輪を装着した3軸台車TR73を履き、カプラーは両側共にKATOカプラーNJP(B)を装着してあります。

 

3軸台車の比較です。

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左側(カニ38)が今回新製のTR71、右側(マシ38)は従来からあったTR73。イコライザの形状に大きく差があります。TR71は旧型客車ファンには是非とも市販して欲しいパーツです。

次は10系軽量客車のオロネ10ですが、国鉄の等級制廃止(1969年)以前のグリーン帯を巻いた一等寝台として今回リリースされました。
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帯の有無比較です。上側のグリーン帯有が今回製品のオロネ10-26(品番5063-7,1号車)です。下側は、従来から単品発売されているオロネ10-2048(品番5063)で、並べてみると帯有の方が引き締まって見えます。 カプラーは、単品製品は両側共アーノルドでしたが、帯有では両側共KATOカプラーNJP(B)です。グリーン帯の有無は好みにもよりますが、走らせる時代背景に沿って選択することになります。


このセットは、急行「安芸」の10両編成を組むベースセット(品番10-1301)に対して、東京~糸崎間の付属編成(10系のハネ車3両)と、1967年頃の急行「安芸」を再現する際の車両(カニ38、マシ38、帯付オロネ10)を揃えた補完セットの扱いのようで、増結セットの表記はありません。セット内容は次の7両で、車体塗装色がカニ38とマシ38は茶色、その他はブルーになります。また、車番・号車番号、グリーン帯、行先表示板 はそれぞれ印刷で標記されています。

・カニ38-1(*品番5243) ・オロネ10-26 グリーン帯入(品番5063-7,1号車) ・オロネ10-24 グリーン帯入(品番5063-8,2号車) ・マシ38-5(品番5244,5号車) ・スハネ16-181(*品番5060-D,11号車)  ・スハネ16-182(品番5060-E,12号車) ・オハネフ12-48(*品番5062-7,13号車 テールライト付)
(注)*印を付した車両は、デッキ側台車にアーノルドカプラーが装着されています。他は、すべてKATOカプラーNJP(B)です。

 
かつて、天賞堂が10系軽量客車をHOゲージで製品化した時に、荷物車としてカニ38がラインナップされ、その存在を知りました。その後に荷扱い中の現車(→こちら)を見る機会にも恵まれ、是非とも欲しい車両になりました。NゲージでもW社やM社で金属製品として製品化されているも、私にとっては高価なため入手を躊躇していました。今回、KATOから発売発表があった際に、ASSYパーツで組立を考えましたが、特別企画品のため残念ながらASSYパーツとして個別販売はされないようでセット購入に至っています。はて、どちらが高くついたのか・・・・。