TOMIX製品の旧型国電72・73形は忘れた頃にポツリポツリと販売されていますが、プレミアム価格が付いていた鶴見線3両セットも先日再販されていました。このセットの中間車はモハ72の920番台が含まれています。鶴見線セットが初めて発売される前に、モハ72920を改造で作るぞと意気込んで製作着手したものの、鶴見線セット製品化の報に出鼻を挫かれ、途中で頓挫(放棄)していたのを思い出しました。
 

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IPAで塗装を落としてボディを切り繋ぎ、窓ガラスを切り刻み、屋根に穴開け加工したところで止まっています。

 

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改造ベースは、TOMIXのクハ79920です。購入当時は「富山港線4両セット」(品番92232)が量販店に売れ残っており、塗装変更するつもりで2セット入手していました。その一方で製品になかったモハ72920が欲しくなり、検討の結果、惜しげもなく富山港線セットのクハ79920を2両とも改造種車にすることにしました。

2両も加工する理由は、片側4箇所にある客用扉(ドア)が開く方向にクハとモハでは違いがあるためです。クハ79920の扉は、戸袋窓の位置からも判るように4箇所とも同一方向(後ろ方向)に開きます。一方、モハ72920の扉は、左の2箇所は左方向に、右の2箇所は右方向にとそれぞれ反対方向に開くのです。これを再現するためには、クハの車体中央付近で切断し、それぞれの後ろ半分を繋ぐ必要があります。2両で切断箇所は異なりますので、切継ぎ箇所(隙間埋めが未完です)は次の写真で確認できます。

 

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上側が製品のクハ79920、下側が加工中のモハ72920です。

 

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ちなみに、モハ72の旧型製品(63形からの改造車で茶色)は4扉とも右方向(後方)ですが、850番台(鉄コレの中央東線用スカ色)では920番台と同じく2扉ずつ左右方向に別れています。

 

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窓ガラスもご覧のような位置で2両分を切り刻みました。車体の切断箇所とは少しずらせてあります。屋根に接する側の凹箇所は、左端のみ切断して前後方向に拡大しています。屋根板はクハ79920のものを切断加工せずに流用しますので、屋根板から内側に出ている固定用爪の位置が、元の運転台側だけ少し中心側に寄っており、これを逃がすため窓ガラスの左端凹箇所の切断加工が必要でした。現物合わせの加工です。
 
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屋根板は、モハでは不要となる「信号炎管」と「前寄りのベンチレター1個の台座」を削り落とします。そしてパンタグラフ(PS13)や踏板、避雷器を取付けるための穴を開けています。台座を削ったベンチレターの穴は塞ぐ必要がありますが未施工です。なお、取り付け位置や寸法はTOMIX製モハ72を参考にしました。

 

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パンタグラフが付く側の妻面は、梯子が付くため貫通扉のみで窓はありませんのでプラ板で塞いでいます。左側がクハ79920の連結面(原形)、右側はモハ72920のパンタグラフ側連結面(加工中)。


必要部品も揃えながら加工を進めていきたいと思います。続きは改めて。

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