今回は、ライト基板にLED化の部品を搭載します。

 

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先回に加工を終えたライト基板です。

 

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ヘッドライトは高輝度電球色LED、テールライトは高輝度赤色LEDを使用します。私は通販で取り寄せたエルパラ製(LED PARADISE製)の直径3mmの砲弾型を使用しました。「電球色:LP-3HSA,赤色:LP-3HRA」と、「リード線タイプの固定抵抗:1/4W(今回は手持ちの関係から1/6Wで代用しています) 560Ω」を各1個準備します。LEDのモールド樹脂はいずれの色も透明ですが、点灯時に内部に封入された光源が所定の色で光ります。この写真にはフライングになりますが、LED化完成後の基板も合わせて掲載しています。

 

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なお、LEDは他社の製品でも構いませんが、3mm砲弾型でも裾に鍔(ツバ:大きめの土台)がある形状のものは、ライトケースの丸穴を通らないので使用できません。一例として、左側2個が裾に鍔のあるもの、右側が今回使用するストレートな形状(ツバなし)のものです。
 
部品のリード線を曲げてから基板に取り付けます。固定抵抗は、基板の穴に合わせてリード線を直角に曲げるだけです。LEDはケースに上手に収める必要があるため、電球のリード線の曲げ形状に似せながら、ラジペン(ラジオペンチ)で曲げていきます。この際、2本のリード線は基板に着地するまでは平行のままで曲げ、基板に着地後に初めて取付穴に合うようにそれぞれの方向に曲げるのがコツです。なお、LEDには極性があり、判り易く言うとリード線の長い方が(+)側、短い方が(-)側になります。新103系のライト基板では、テールライト用の赤色LED(次の写真下側)は長いリード線が奥側に、ヘッドライト用(次の写真上側)の電球色LEDは長いリード線が手前側にして曲げる必要があります。
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上側の基板が電球を装着した製品のままのもの。下側の基板と部品が、LED・固定抵抗のリード線を曲げた基板取付前の状態になります。
 
 
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「固定抵抗」 → 「テールライト用の赤色LED」 → 「ヘッドライト用の電球色LED」 の順に基板に取り付けます。基板は上の写真の向きに置いた前提で説明します。

①固定抵抗だけを左から3列目の穴に挿入し裏面で半田付けします。半田付け後にリード線を基板から1mm~1.5mm位のところでニッパーで切断します。
②次に、テールライト用の赤色LEDを左から1列目の穴に挿入し裏面で半田付けします。半田付け後にリード線を基板から1mm~1.5mm位のところでニッパーで切断します。
③最後に、テールライト用の赤色LEDを左から2列目の穴に挿入します。ここからは今迄と手順が異なります。この取付穴の裏面パターンは何処とも繋がっていませんので、差し込んだリード線を裏面側(半田付け面)で折り曲げて、電気的に接続するためパターンの代用にします。具体的には、先程取り付けた②テールライト用の赤色LEDの取付穴近傍のパターンの所まで延ばします。パターンを越えたところで切断し、先にこの箇所を半田付けします。この後、差し込んだ穴の箇所を半田付けします。基板裏面の写真を撮り忘れました。ケースに収容後の写真が次にありますのでそちらで確認下さい。これでLED化した基板が完成しました。


 

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ライトケースにLED化した基板を挿入して、元通りに組み立てれば完成です。

製品のままの電球での状態(左側のクハ103)と、LED化後の状態(右側のクハ103)とを比較してみます。

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両方のレールに同一電圧を掛けて徐々に上げていきます。約1.75Vで、先にLEDが薄っすら点灯しました。写真では白色に見えていますが、電球色で点灯しています。

 

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約2.5Vで、電球も薄っすら点灯しました。LEDは方向幕にも光が廻っています。

 

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約5Vでの比較です。電球では方向幕はまだ光が廻っていません。LEDはここでバッチリです。

 

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約8Vです。電球の方向幕にも光が廻りましたが、まだ薄暗い状態です。

 

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約12Vです。電球が漸く実用レベルに達しました。カメラレンズの特性で共に2連のヘッドライトの片側だけが強く光って写っていますが、2連とも同じ明るさです。

 

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テールライトも同傾向で、LEDが約2Vで点灯、電球は約4.5Vで点灯と差があります。写真では、点灯したLEDがオレンジ色に写っていますが肉眼ではクッキリした赤色です。(以下同様)

 

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約8Vです。電球も何とか判るレベルになりましたが、LEDとは比べものになりません。

 

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約12Vです。電球が漸く実用レベルに達しました。肉眼では何れもクッキリした赤色点灯です。

5Vの低速域・8Vの中速域でのLED化の効果は絶大です。電球が実用領域に達したのは12Vの高速域ですから、LED化により点灯状態での通常走行感を楽しむことが可能となりました。文中で実用レベルと表現していますが、感覚に個人差もありますので満足レベルと読み替えて頂ければ幸いです。

 

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