大抵の方は良くご存知の分解方法ですが、私自身の備忘録として記載します。

KATO製品の103系は大まかに分類すると、「一般形(最近はKOKUDEN)と称す初期製品の非冷房車」と「新103系・低運転台車と称す2灯装備の冷房車」と「新103系・高運転台のATC車・非ATC車の冷房車」があるかと思います。今回は「新103系・高運転台ATC車の冷房車」を分解します。「新103系・低運転台と称す冷房車」も同等の手順でOKです。多少注意すべき点のある先頭車を題材にしますが、中間車も同様の手順で分解できます。

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クハ103ATC車です。側面に貼った赤色△マークが車体と下回り(床下セットと称す座席・床板・床下器具と台車)を嵌め込んで固定する際の凸形の爪と、この爪を受ける凹に相当する長穴(窓ガラスの下部に成型)が存在する位置を示しています。この2か所と車体の向こう側の2か所、計4か所で固定されています。

 

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固定構造が判るように分解後の写真を先に掲載します。凸爪は座席パーツに成型されており、これが窓ガラスパーツ下部の細長い穴に嵌まり込み固定されています。

 

構造が判ったところで実際に分解してみましょう。
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車両を裏返しにして、連結面側(運転台のない側)から外します。片側の車体裾を台車のすぐ前辺りで指で広げて、反対の手の指で台車枠をしっかり持って回転気味に引き上げます。(写真では車体裾の広がり具合が見えるように台車の反対側だけを軽く抓まんでいますが、実際は右手の親指と人差し指で台車枠を両外側からしっかり掴みます。決して床下機器は掴まないで下さい。床下機器が折れて取れてしまいます) パチンという音がして黒い床板が少し浮いて出てきたら、この台車の向かい側の車体裾も同様にして黒い床板を少し浮かせます。

 

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黒い床板の両側が外れたら真っ直ぐ上方に引っ張って、写真のように床板を車体から連結面側だけ引き出します。この角度だとクリーム色の座席パーツにある固定用凸爪の飛出し具合と断面形状が良く判ります。
 
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運転台側も同様にして外しますが、パチンという音がして黒色床板の両側が少し浮いた状態で止めます。運転台内部では、車体側に嵌めこまれたヘッドライトライト・テールライトの光洩れ防止用のパーツと、床板に固定された銀色のライトケースが噛み合っていますので、床板は直ぐには外すことができません。床板を連結面方向(長手方向)にゆっくりと引いてライトケース部分の勘合を外します。

 

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上手く外れました。

 

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車体側に嵌めこまれたヘッドライトライト・テールライトの光洩れ防止用のパーツと、床板に固定された銀色のライトケースの構成が判る写真を載せておきます。


室内灯の取付作業をするのであれば、この状態で可能です。屋根板や窓ガラスを外すには多少コツが入りますのでこちらは次回に。

 

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