今日は、ある美術館に伺ってきました。
島根県安来市にある、加納美術館。
日本庭園で有名な足立美術館から、飯梨川を少し上流に向かった布部という地にあります。
布部村に生まれた、画家の加納莞蕾(かのうかんらい)さんの作品と平和活動を中心に、地域の発展と生涯学習の場・文化活動の拠点となることを願って設立されています。
自らも画家として戦地に派遣され、戦場の実際を体験した莞蕾。教師であり芸術家であった莞蕾は、帰国後も教育とは何だったのか、いかに生きていけばよいのか…葛藤していました。
そんな時に、古瀬元海軍少将との運命的な出会いから、フィリピンに拘束されている日本人戦犯の解放を求めて、フィリピンのキリノ大統領に嘆願書を送る活動がはじまります。
キリノ大統領は、自らの妻と三人の子供たちも日本兵によって殺されていたのですが…
わが国の恒久の平和の友となるかもしれない国民に、
私から憎悪を受け継がしめないことを欲するがゆえに、これを行うのである。
戦後間もない時代、たくさんの国民を失ったフィリピン国内でも様々な声があったことでしょう。。。
自らの任期の最終日に「すべての戦犯を赦免する」という大きな決断をされたキリノ大統領の御心に、深く感動しました。
同じ島根にいながら、今まで全く知らなくて…
申し訳ない気持ちと、感謝の気持ちと。
莞蕾さんとキリノ大統領が求めたものは、
いかに恒久の平和を生み出すか、ということ。
よかったら、ぜひ写真の文章↑をお読みください。
そこには、今も世界中で続くたくさんの紛争を解決に導く大切なことが記されているように思います。
来月、フィリピンで日本人戦犯が収容されていたモンテルパ市に博物館が開館されることになり、キリノ大統領婦人と三人の子供たちの姿を、平和への祈りという作品にした人形が展示されることになりました。
2/24(日)まで、その元となった作品と二体並んで、
特別展示がされています。
作者の安部さんのお話もあるようですよ^_^
企画展のキッズゲルニカ。
まだ訪れたことがない方は、ぜひ一度行ってみてほしいな…そう思ってご紹介しました。
竹島の日に。
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