「3週間後ヒールを履くなんてできません、普通に歩くことさえも無理、ましてや大会出場などとんでもない、“即手術”が必要です、紹介状を書きますね」
医師からの診断を受けたとき、
オールジャパンを目前に控えた私にとって、非情過ぎるとも思える現実が突き付けられました。
頭では、私の左足親指に負った
粉砕骨折がどれだけ重傷だとわかっていても、絶対にわかりたくない。
8月16日怪我をした日のレントゲン
時間が経つほどに、みるみる腫れあがり、耐え切れないほど痛みを増していく。
「“骨折全治一年”」に心折れかけた私。
骨折よりも心を突き刺す痛みの方がずっとずっと耐え難かった。
気が付けば、頬をつたう涙が止めどなく流れ落ちていた。
どうしても大会をあきらめられず、顔を涙でぐしゃぐしゃにしながら担当医師に聞きました。
「骨折が大変なことはわかりましたが、3週間後の大会に何とか出場する治療は何かできないですか?」
「残念ながら、何もないです」
私はこのやりとりを一体何回繰り返したのだろうか。
病院から一歩外に出た時、
「落ち込んでいる余裕はもうない」とすぐ気持ちを切り替え、自分の可能性は自分で決めるとばかりに、
「心折れ、全治一瞬」と再び心奮い立たたせる、私。
“奇跡は、待っていても起こらない”
“奇跡は、自分から掴みに行くもの”
決して立ち止まることなく、信じて前に進み続ければ、必ず“奇跡”は起こる。
“奇跡”をひたすら信じて、手術をしないで、大会出場を目指そう。
ビキニフィットネスを始める前の私ならば、大会出場を強行するよりも、医師の診断どおり、迷わず将来を見据えて、手術を受けていたと思います。
今もなお、現状でヒールを履くことは、骨折箇所の骨がずれ手術が不可避になるという大きなリスクがあると大会出場には「ドクターストップ」も出ていますが、
今の私は違います。
“誰でも、いつからでも、
「自分と未来は、変えられる」”
私は、いつもみなさんにそれを一緒に証明しましょうと言ってきました。
そして、たくさんの方がその人生において私と一緒に証明しようと、誰もが押しつぶされそうなほどの苦境を目前にしながらも決して逃げることなく、何とか乗り越えていこうと日々挑戦されているのを知っています。
しかも、私よりずっと大きな困難に直面されている方がたくさんいらっしゃることも、知っています。
だから、「“私も逃げません”」。
明日何があるかわからないのに将来を心配しても仕方がない、
今ありったけの力で精一杯やってみよう
とにかく「できるかできないかではなく、やるかやらないか」
大会直前に粉砕骨折という大きな失敗をしましたが、"人生失敗の数では減点されません"、そこからどう立ち上がるかが重要。
この怪我で、今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなりましたが、“失ったものばかりではありません”、本当に多くのことを気付かせてくれました
本来は欠場しなければいけないほどの怪我ですが、それでも大会出場を目指すことで、昨日よりもう少し歩けるようになったこと、昨日できなかったスクワットができたこと、昨日よりできたこと、何にでもうれしさを感じられるようになりました。
ビキニ競技やトレーニングに対する姿勢もメンタリティーも全く変わりました。
2日後からトレーニング再開しました。
さらに、怪我をしてから、今まで以上に多くの方からやさしいお心遣いや激励を頂きました。
本当に、今もそして今までもいつも温かく見守って下さった皆さまがいたから、私は、9年間という長い間にわたり大好きなビキニフィットネスを思いっきりやらせていただいくことができました。
私一人では決してたどり着けなかったところまで来ることができ、手に掴むことができなかったものまで掴ませてもらったのも、すべて皆さまのおかげです。
今回の怪我で、皆さまの支えがどれだけ大きいのかをあらためて教えて頂きました。
本当に、
もし“奇跡”が起こるとすれば、すべて"皆さまのおかげ"です、そうでなければ、"私の力不足"だと何の疑いもないほど大きな力をもらっています。
今このブログを書きながら、
皆さまのことを想えば想うほど、感謝の気持ちで胸が熱くなり涙が目からあふれてきます。
ヒールを履いての競技はリスクが大き過ぎると「ドクターストップ」がかかるほどの骨折をしていても、私にとって“オールジャパン”出場は何にも代えがたいと思わせるほど"大きな意味"があります。
皆さまと一緒に、ステージで「自分と未来は、変えられる」ことを証明させてください。
明日のオールジャパンでは、
必ず“奇跡”を起こすと約束します。
ビキニフィットネス選手安井友梨として、今まで支えて頂いたみなさまへの恩返しはステージで結果を出すことでしかできません。
それだけ自分一人では叶えられない夢を叶えて頂いてきたことへの大きな感謝の気持ちがあります。
皆さまからのお気持ちにお応えできるのは、唯一、“世界一”になることだけです。
この怪我を糧にして、さらに選手としてだけでなく人としても成長して、“奇跡”の結果で恩返しさせてください。
皆さまと一緒に、オールジャパンのステージに上がらせて頂きます。
いつもお願いしてばかりですが、もう一度、明日のステージに上がる私にお力をお貸しください。
どうぞ応援よろしくお願い致します。