予選の日の早朝、
LINEの着信を知らす、

いつもは、
控えめなはずの
スマホの振動音も
大会前で神経が過敏に
なっていた私には、、

それまで
静寂に包まれていた部屋で

まるで目覚まし時計が、
けたたましく鳴り響いてる
かのように聞こえ、
飛び起きました。

その時、5時4分

『誰なの、こんな早朝に?』

柏木先生からでした!!

こんな朝早くに
どうしたんだろうと
ちょっと心配しながら
LINEをひらくと

昨年の出会いのきっかけから
今日までの10ヶ月を
振り返る内容の
応援メッセージが
書いてありました

『よく頑張った、お疲れ様』

このシンプルな一言に
込められた、
先生のお気持ちを
痛いほど感じとり

普段は、めったに
ほめていただけない
先生からの
やさしいお言葉に一発で
ノックダウンをくらいました

『今日大会に送り出すために
   あなたの要求に全て
   応えたつもりです
  十分な体作りとステージング
  最終調整と心構え』

『あなたはひとりではない
    と、感じてください
  全てを教えての
   ステージですから』

10ヶ月前に柏木先生と
出会ったときかわした、

『フィットネスビキニ優勝』
という約束を果たすために

先生が
どれだけの情熱を持って
私と毎日向き合い、

そして同時に、

どれだけ冷静に
状況を分析して
そのゴールに至る過程を
ぶれずに辿ってこられたかが
切々と綴られていました

一文字一文字に込められた
先生の私への愛情あふれる
温かさに触れ、

そのLINEをどうやっても
まっすぐに
読み進むことができず、

止めどなく
目からあふれる涙を
左手の甲で
何度も何度も
拭いさり、

ほんとに何分もかけて、
噛み締めるように一言一句
読み込みました、

優勝するまで泣かないと
決めていたはずの私でしたが

それは、苦しいときや
くるしいときに流す涙のことで

先生の思いに感動し、
その思いに感謝する涙は、
大切な涙です
これこれこれこれこれこれこれこれこれ
大切な涙

その一粒一粒の涙が、
大会への緊張に
足まで震えていた私に、
胸からあふれ出るほどの
勇気をくれ、

それまで、ふわふわと
雲の上を歩くかのようだった
私の足を大木のように
しっかりと地につけ

そして、

もう
やり残したことは
何もないんだ!!
という
揺るぎない自信をくれました

それからは、
先生と引っ切り無しに
連絡をとりあい、

大会へのコンディションを
ベストにすべく、
準備を一つ一つ
重ねていきました。

そして、念願であった

ご報告のとおり、
みなさまのおかげで、

『フィットネスビキニ優勝』
勝ち取らせていただきました


表彰台に
上った瞬間の
景色は、、、



第二章へつづく