6月14日の第2回定例会の
動画がアップされました。
 
大田区における舟運の取組みについて質問いたしました。
 
ぜひご覧ください。
 
小池知事が6月21日の定例会見でも
舟運について会見しています。
 
湾岸をもっと便利に、
もっと魅力的に、していきたい。
 
理事者の答弁も、とても丁寧にお答えいただきました。
大田区の舟運のこれからが楽しみです。
ありがとうございました。
 



以下、私の質問原稿です。
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大田区議会、都民ファーストの会、奥本有里です。

 

・大田区における舟運の取り組みについてお伺いいたします。

 

東京都では「利用者の視点に立った東京の交通戦略推進会議」において、

水辺空間活用に関する戦術を検討するため、

2015年より「水辺空間活用(舟運)ワーキンググループ」を設置しています。

2020年東京オリンピック・パラリンピックを前に、

舟運の定期航路拡大と実用化に向け

東京都は、水辺のまちづくりと舟運の活用に取り組んでいるところです。

この取り組みは、大田区のほか中央区、港区、江東区、品川区など

東京湾沿いのエリアと、千代田区、墨田区、江戸川区、台東区など、

東京湾へ至る運河を擁する、基礎自治体がワーキンググループに参加しています。

観光事業としてだけではなく、羽田空港と都心部を結ぶ航路の充実や、

陸上交通網の混雑緩和も目的としております。

大田区は2015年の設置当初より、東京都と共に、

3年間の舟運の社会実験などを通し、東京湾の水辺エリアの活性化と、

定期航路拡大に向けた取り組みを行ってまいりました。

 

そこで伺います。

・大田区が行ってきた舟運の社会実験は、どのようなものだったのでしょうか?

・大田区の舟運社会実験で得られた成果と、それを踏まえ、今後の舟運の取り組みについて、お聞かせください。

 

現在、東京湾では浅草―お台場間を結ぶ定期航路便が、最も多く利用されています。

民間事業者の活動も中央区、港区が盛んです。

浅草、晴海、日本橋、日の出桟橋、お台場海浜公園の船着場は、交通の便もよく、

にぎわいのある水辺のまちづくりも進んでいます。

水上バス、豪華客船、屋形船など、様々な船を楽しむことが出来ます。

2015年に東京都が行った舟運社会実験のアンケートでは

羽田を発着とする定期航路便の要望が最も多く、

羽田からお台場、浅草などの観光地へと続く、定期航路拡大が期待されてきました。

 

しかし2019年の現在、羽田―お台場間のルートは日曜日に1往復便が運航されているだけです。

羽田はまだまだ舟運が活用されてるとは言えません。

浅草―お台場に集まっている観光客を天空橋船着場まで運び、

羽田でも楽しんでいただけるよう、羽田―お台場―浅草間の定期航路を、

実用化に向けて取り組んでいただきますようお願いいたします。

 

東京都は湾岸エリアを臨海副都心として30年ほど前から、開発を進めてきました。

東京湾を見渡してみれば、汐留、お台場、豊洲、有明など、

湾岸エリアの開発が進む中で、大田区は取り残されてしまった感があります。

 

汐留、お台場、有明も25年くらい前まで、何もない街でした。

平成の30年という時間と共に、臨海副都心、湾岸エリアの開発がされ、

今のような魅力的な街へと姿を変えました。

昨年豊洲市場が開場し、2020年のオリンピック・パラリンピックの競技会場と選手村も完成間近です。

しかしながら大田区の湾岸エリアでは、唯一、羽田空港跡地整備事業が進められていますが、

その他のエリアでは、十分な開発が進んでいるとはいえません。

 

大田区の湾岸沿いには、平和の森公園、東京港野鳥公園、

城南島海浜公園、大森ふるさとの浜辺公園などがあります。

皆さんはどのくらいの頻度で、これらの公園にお出かけになるでしょうか?

 

魅力的な場所なのに、外国人はもちろん大田区外の人たちにも認知度が低いと言わざるを得ません。

また、羽田空港の隣の駅、天空橋の駅に、羽田空港の利用者はほとんど降りることがありません。

天空橋は私が大田区で一番好きな駅です。

空が広く、釣り船が停まり、羽田空港から飛び立つ飛行機が見え、

とてもきれいな景色が広がっています。

日中も地元の人しかいません。

夜になると人けはなくなり、女性や子供、お年寄りが一人歩くには怖いという声も聴きます。

 

現在、天空橋駅近くで、羽田空港跡地整備事業が進められていることは、

羽田が辿ってきた戦後の歴史を踏まえれば、非常に喜ばしく、感慨深いものがあります。

 

羽田空港跡地整備事業を起爆剤にして、民間企業やベンチャー企業も広く誘致し、

官民一団となってチャンスに溢れた街へと発展させることを期待しています。

各自治体では2020年のその先を見据えた街づくりを進めています。

 

2017年に東京都が発表した「都市づくりのグランドデザイン」には、

「2040年代の目指すべき東京の都市の姿」が描かれています。

 

その中で、「2040年代には、より充実した舟運ネットワークの構築がされ、

船が交通網の一つとして定着を図る」とされています。

それを踏まえ、現在東京湾岸エリアの各自治体は、にぎわいのある水辺のまちづくりに取り組んでいます。

 

水質改善への取り組み、デザイン性と安全性が優れたスーパー堤防の建設、

また運河沿いの堤防を取り除き、街をみせる、魅せる化計画。

さらに水辺に店舗を一体化させた「かわてらす」の設置など

、さまざまな取り組みを行っています。

 

このように東京都全体で舟運と水辺のまちづくりを推進しているので、

大田区もしっかりと遅れずに取り組んでいただきますようお願いいたします。

 

2018年イギリスの航空格付け会社のスカイトラックス社が、

羽田空港を「Global Airport Ranking」で、5年連続5つ星に認定いたしました。

デザイン、サービス、清潔さ、飲食、物販など、総合的に世界最高である、と評価をしています。

 

5つ星の空港に降り立った観光客が、混雑した狭い車内で観光地へ移動するよりも、

ゆったりと船で、美しい東京の景色を見ながら観光地へ向かっていただく方が、

ずっと旅の充実感が得られるに違いありません。

 

東京湾から見る街並みは、とても美しく、訪れる観光客を魅了し続けています。

舟運を活用することで海外からの観光客だけでなく、

国内旅行で東京を訪れる日本人観光客も、「最高のおもてなし」でお迎えすることができると思います。

 

また、舟運は、渋滞もなく、新たな交通手段としても、期待できます。

オリンピックの競技会場は、湾岸エリアに集中しており、

駅から離れた運河沿いの会場もあり、混雑解消と輸送手段の一つとして、

舟運の活用を東京都は推進しています。

 

中央防波堤にある海の森競技場などは、

鉄道がなく交通手段が乏しいので、

天空橋や、大森ふるさとの浜辺公園から、

ぜひ舟運の活用をお願いいたします。

 

舟運の活用には、船着き場周辺の水辺の賑わいづくりが重要です。

お年寄りや子供たちが安心して過ごすことが出来るよう、

防犯カメラの増設や、夜間のライトアップ、バリアフリー化も引き続き、

取り組んでいただきますようお願いいたします。

 

船着き場のある「大森ふるさとの浜辺公園」は、国内でも珍しい人工の白浜が広がり、

その地形はお台場海浜公園に似ています。

国内外のスポーツ競技大会の開催や、

花火大会、お祭りなどのイベントの開催、民間企業や飲食店を誘致し、

公園に隣接した店舗を増やしていき、お台場海浜公園のような日夜、

観光客であふれ、もっと賑わいのある公園になると思います。

 

そこで伺います。

・大田区内にある天空橋と大森ふるさとの浜辺公園船着場の、整備状況と周辺のまちづくりについて、お聞かせください。

・大田区における水辺のにぎわいづくりのこれまでの取り組みと今後の取り組みについてもお聞かせください。

 

観光庁と東京都は「MICEの誘致拡大に向けた、ユニークベニュー活用促進事業」に取り組んでいます。

MICEとは国際会議、招待旅行、大会、展示会などのことで、

海外においては、MICEを、歴史的建造物や美術館など、

公的施設で開催する「ユニークベニュー」を取り入れています。

 

ユニークベニューはその地ならではの、

特別な体験ができ、競合地との差別化を図り、

開催地を決定する理由の一つにも挙げられています。

 

大田区でも本年3月に策定した

「おおた観光振興プラン2019-2023」の中で

「大田区ならではのMICE誘致とユニークベニューの開発」への取り組みが示されています。

 

池上本門寺や産業プラザPIOなどが候補地として上げられていました。

 

大田区の水辺のまちづくりも、MICE誘致で選ばれるような、

ユニークベニュー「唯一無二の体験ができる場所」として、

十分検討する余地があります。

 

大田区にとって舟運事業は、

MICE誘致に非常に大きな影響力を持つと思います。

 

大田区の舟運の取り組みが、他の区の後を追うのではなく、

東京をけん引して行けるよう、官民一団となって、取り組んでいただきますよう要望し、

私の質問を終えさせていただきます。

ありがとうございました。

 

 

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