分科会での気づき「死を語ることは、愛を語ること」 | 共創ファシリテーター@なかにしゆりのファシリテーション日記

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人々の活動を促進する「ファシリテーション」のこと、日々の活動のこと、想いなどを、日々綴っていきます。

今日もブログにご訪問ありがとうございます。

 

昨日はとても深い対話をすることができました。

さて、今日は、昨日のNPO法人日本ファシリテーション協会東北支部のイベントについて、書きたいと思います。

 

今回のイベントテーマは「人が変わる、地域が変わる、そして未来を変える ーファシリテーションのインパクトを現場に届ける」でした。

 

ここでいう「インパクト」は、その場の「衝撃」を指すだけではなく、その後に生まれる「効果」や「影響」なども合わせた意味です。

 

私が担当した第二分科会のテーマは「グリーフケア」。

少人数の分科会であったおかげで、じっくりと参加者全員で対話をすることができました。

 

「グリーフ」というのは、大切な方を亡くしたときに生まれる様々な想いをさします。

その表現は、悲しみであったり、怒りであったり、本当に人によって、経験によって違います。

 

まずは「グリーフケア」のために活動している、NPO法人仙台グリーフケア研究会理事長の滑川明男さんをお招きし、同会が主催している「わかちあいの会」について、事例を報告していただきました。

http://www.sendai-griefcare.org/ 

 

 

大切な方を亡くされた方々がその想いを自由に語れる場を、どうつくりだしているのか。

そこにいるファシリテーター(進行役)は、どんな心がけでその場にいるのか。

 

「辛い話を聴き続けるファシリテーターは、心身ともに健康でなければ耐えられないのでは?」

 

分科会会場では、グリーフケアの場におけるファシリテーターのあり方や、グリーフケアの場で起こしているファシリテーションのインパクト(効果・影響)について、語られました。

 

 

私が一番心に残った言葉は、

 

「死を語ることは、愛を語ること」

 

という一言でした。

 

 

愛がなければ大切な人の死を語ることはない。

ファシリテーターは「辛い」話を聞いているのではなく、「愛」の話を聞いているのだから、心が耐えられないということはない。

 

そんな言葉に深い深い感動と、私たち自身が持つ

 

「死は悲しいもの。死を語るのは辛いこと」

 

という、勝手な思い込み(メンタルモデル)に気づかせられました。

 

 

そして、

 

グリーフケアの場において、参加者が回を重ねるごとに気持ちがプラスに変化していくのを見るのも嬉しいけれど、実は自分たちも回を重ねるごとに成長しているのです。

 

という言葉に、

 

様々な場のファシリテーターは、参加者に変化をもたらすための促進役であるけれど、

実はファシリテーター自身が一番成長させてもらっているのだ。

 

ということに、改めて気づくことできました。

 

話しやすい場を創り出すためにしている、ルールづくりや気持ちの持ち方。

それによってもたらされている「安心感」はもちろん、ファシリテーションのインパクト(効果)でしょう。

 

でも、その場だけでなくじわじわと聞いてくる「ファシリテーションのインパクト」というものを、分科会では強く感じることができました。

 

そんなことを考えさせてくださった、参加者の皆さんに大大感謝ですね。