なるべく自分を透明にしておきたい。
自分以外の世界がどうなっているかわかるために。個の消えた透明なものとして存在し、それに共鳴してもらうために。
前からそう感じていたけれど、イールドを学んでからより一層強くそう思うようになった。
自分のハラの感覚を感じて居心地を探ると、相手にとって透明な存在になり、透明になるほどに相手の生命力が奥から賦活される。
透明がゆえにお互いに共鳴し、一体化した空間のなかで、粒子がふつふつとふくらんで張力を持つ。
そうして、何時間でも佇んでいられそうな、静謐でコヒーレントな空気が漂う。
名古屋での「ヒモトレ×イールド」のコラボレーション企画では、イールド初体験の人も多かったにもかかわらず、そうした場が醸成されていました。
午前中にヒモトレでじんわりと身体の内側から整い始めて、それがイールドで結実したような素晴らしい相互作用。
私は企画運営側ということもあって、相モデルには参加せずに俯瞰で会場全体を見ていたのだけれど、その場にいるだけで滋養されました。(これを、通称「もらいイールド」という☺️)
翌日はイールド単体の1DAYワークショップ「表層と張力、空間」。
自分と相手の心地よい場所「ファースト・ポジション」を丁寧に探し、皮膚や内耳、細胞の微細な毛で相手の周りにある空間の境目を感じとる。
相手に起きる微細な反応に気づき、自分の張力が増す感覚。
何度も繰り返していることだけど、グループ・ワークならではの気づきがたくさん。
全員でワークしているオーケストラ感がふくよかな豊かさがあって楽しいし、己の成長も感じてうれしい。
続いては、3人一組になって、3人全員が心地良い場所を探すワーク。
見た目は前衛芸術の舞台みたいなシュールな感じだけど、本人たちは居心地のよさを体感中なのです。
同じ組み合わせでも、感覚の起点となる人が変われば、それに続く2人の居心地の良い場所も変わる。
近い遠いは関係なく、良いスポットがパシッと決まる。
まるで、惑星たちが引力であるべき居場所に収まるように、そして、それぞれが動き続ける星々の関係性のように。
宇宙の間合いや摂理までも理解できるような気がする。
限りなく透明に存在し、あるがままに収まる。
その上で、セラピストとしても、人間としても、この五感のある世界を堪能しながら生きたいなと。
ちなみに、東京事変の「透明人間」という曲の歌詞はそんなあり方の理想に近いような気がしています。
もっと透けていたいし、鮮やかな世界をこの手で触れて確かめたい。そして、誰かが声すら失った時には、透明な気持ちを分け与えたい。
東京事変はアファメーション・ソングが多いよね。
■身体共鳴研究室
https://somaticresonance.amebaownd.com
■鎌倉別室
https://kamakura-retreat.amebaownd.com