公には、本大会の目標をベスト8として臨んだ「なでしこジャパン」。
一方で、実際にピッチに立つ選手たちは、チーム一丸「優勝」を目指していた(ようだ)。
結果は、スウェーデンに敗れベスト8敗退。
試合終了のホイッスルがなると同時に、ピッチ上で泣き崩れる選手たちの姿が痛々しかった。
当然、私もJFA女子委員会メンバーとして責任をもって、然るべき場所で、然るべき方々としっかりとリフレクションを行いたい。
特に「なでしこジャパンは、本当にこの戦い方で良いのか」という問いは、このチームを再び世界の頂点に立たせるために避けられない、重要かつ必要なリフレクションだろう。
一方で、アンダーカテゴリーも含めて純粋に「なでしこジャパン」が大好きないち応援者としては、今回のエイト(ベスト8)敗退も次に繋がる貴重な体験だと捉えている。
そもそもフットボールにおける「成果」には勝ち、負け、引き分け、いずれか3つしかない。
アスリートも指導者も「勝ち負け」に過剰に意識・注意・感情を委ね過ぎると、それらを消化、吸収できず停滞してしまう。
特に「敗北」は、私たちのフラストレーション耐性が試されるもの。
これから帰国して、敗北という「喪失感」を、それぞれ個々に処理するのに必要な時間を経たら、1年後に迫ったパリ五輪に向け仕切り直して欲しい。(もちろん、そこへの専門家のサポートは必須であろう)
フットボールは、連続した過程である。
試合は(実質)100分のトータルマネージメントの結果であるし、世界大会は7試合から逆算したマネージメント力。
そして選手が競技を始めたその日から引退するその瞬間まで、自らを丸ごとセルフマネージメントすることを「キャリア」とよぶ。
アスリートの成長や進化は「思考態度」に帰結する。
数多くの感情体験をどのように処理しながらキャリアを歩むのか。
あなたたちが輝く未来は、
あなたらしく
ひたむきに
輝きながら
挑戦し続ける
その先にある。
さあ、立ち上がろう。
スポーツにおいて「勝つ」の対義語は、「負け」ではなく「学ぶ」なのだから。