指導者の継続学習研修に講師としてご招待を受け、バスク地方サン・セバスティアンに行ってきました。


講師陣は、共催主でもあるレアル・ソシエダはじめ、レアル・マドリードなどの責任者や指導者とご一緒させて頂きました。


2日間に渡り、それぞれが3セッションの登壇を請け負い、75名の指導者とフットボールについて知見を共有し合いました。


スペインからは、近年多くの指導者が海外リーグでも活躍するようになりました。


今シーズンのプレミアリーグに至っては、スペイン人監督が5名にのぼり、うち4名はバスク出身。



5大リーグで活躍するバスク出身の指導者たち



バスク指導者界の「師匠」と呼ばれるミケル・エチャリ氏は、これら指導者が育つ土壌を、70年代から指導者養成に尽力され培ってこられた方。


ミケル氏と私は25年来の仲ということもあり、今回こうしてお声掛け頂く運びとなりました。



研修会場は、1893年に建てられたミラマール宮殿という由緒ある素晴らしい建物で、ロケーションを含め、まるで映画のようでした。



長時間にわたる研修会でしたが、他の講師陣のお話が大変興味深く、私もたくさんの刺激を受けました。


スペイン国内において、それぞれのクラブで異なるフィロソフィーのもと育成や強化をしていることは当然理解していましたが、改めて他のクラブさんのレクチャーを聞いて、こんなにもフットボールの理解やアプローチが異なるのかと驚きに近いものを感じました。


そして、まさにこうした多様な理解とアプローチが国内で共存するからこそ、スペインの豊かなフットボール文化の醸成に繋がっているのだと思います。


私の講義は「森保JAPAN 対スペイン戦の戦術分析」を素材にし、「監督のマネージメント可能領域」「監督が与えるインパクト領域」「フットボールにおける偶然性と必然性」について考察。


受講生には「『セニョール・モリヤス』になったつもりで、ゲームプランを立てて下さい」とお願いをし、講義を進めていきました。


「僕だったら、このシステムで、この高さに配置する」


「私だったら、ボール奪取後はこうするだろう」


受講生の活発なディスカッションから、たくさんのフィードバックを得ることができました。



2日目の指導実践では、試合のプロポーザルを示しながら、日本代表に見立てた11人に実演してもらいました。


スペインの指導者たちによるこれらの視点をまとめて、私から「セニョール・モリヤス」にお届けしたいと思います!