「ビジャレアルCF新時代アーバン・スタジアム改修工事発表」の例を用いて、スペインフットボール界は、ついに次のフェーズに向け動き始めた!というお話を。

 

 

今回の大規模スタジアム改修工事は、まさにEUやグローバル投資家が推進している「サステナブル・トランスフォーメーション」を具現化するものだと感じます。

 

  • 改修工事の予算は、約48億円
  • 来週16日(月)に着工し、工期は7か月を予定
  • 改修後の収容人数は、2万2000人
  • 新スタジアムのお披露目試合は、12月29日~31日に開催予定
  • それまでのビジャレアルCFのホームゲームは、UDレバンテの「シウタット・デ・バレンシア」をお借りして開催


主な具体的なトランスフォーメーションは、

  • 再生可能エネルギーである太陽光発電
  • 巨大スクリーンの新設置
  • 高品質な音響システム
  • 新たなテクノロジーを用いた映像システム
  • 光と映像・音響の連動で新体験を創出

など。

 


また、プレゼンの席で何よりも興味深かったのが、ビジャレアル市長とビジャレアルCF会長のスピーチでした。

市長

 
  • ビジャレアルは、人口5万1000人、18面のサッカー場を有す。これは欧州都市で最大。
  • この町は、19世紀に柑橘類を中心とした農業で、20世紀には新たな産業開拓としてセラミック・タイル産業で繁栄してきた。
  • そして近年においては、スポーツ産業を新たな経済基盤として日々発展し続けている。
  • 我々行政は、市民の幸せと経済の発展を軸に「地域の活性化」というミッションを請け負っている。
  • 今回のスタジアム大改修工事構想においても「より良いまちづくり」のために、行政とクラブが「共に考え、共に決定するプロセス」を尊重し合い、両者がWin-Winであるために良好な関係性にあることを感じた。


ビジャレアルCF会長

  • 私たちクラブは、お借りしている行政所有のインフラ(スタジアム、トレーニングセンター等)の改修や増築、土地の有効活用などに、これからも投資をし続ける。
  • こうしたインフラ全てを町の財産として遺し、市民のために継承していくことが、我々フットボールクラブとしての社会責任であると考える。


スペイン国内どこでもそうであるように、コロナ禍でビジャレアルにも多くの失業者が生まれました。今回のスタジアム改修工事を地元の建設会社に委託することで、地域における失業・雇用問題の解消につなげることも視野に入れるなど、クラブが地域のためにできることはまだまだありそうです。


フットボールクラブの存在意義とは?

 

スポーツ団体が、経済も雇用も循環するような仕組み作りを追求し続ける。

 

スポーツって本当に凄い力を持っているな~と痛感します!

#EstadioDeLaCerámica