さあ、前回の続きです!酸塩基平衡を詳しくみていきましょう!
例題で肩慣らししましょう!
① pH:7.37 PaCO2:50 HCO3-:28
どうでしょうか?
これはアシドーシス?アルカローシス?また呼吸性?代謝性??そして、代償性?非代償性?一部代償性?
一気に考えようとすると頭が混乱しますよね。先ほどの順序で一つずつ解決していきましょう。
まずはpHを見るんでしたよね
pHは正常範囲内・・ふむそれではこれは正常です。
とはならないんです!
次にPaCO2をみると50です。基準値からやや大きく外れていますね。PaCO2は肺胞でのガス交換でどれだけ二酸化炭素が排泄されるかという呼吸機能の問題でしたね。ここで「呼吸性」ということがわかると思います。
次にHCO3-。ふむ、これも若干ではありますがアルカリ側に外れていますね。
それでは最後に全体を見てみましょう。
pHは正常で他の二つが外れていますね。
おそらくこれは代償した後なのでしょう。もともと重度アシドーシスであったけれど、HCO3-をアルカリ性に傾けることでPaCO2を正常範囲に傾けようとしてpHが正常範囲に戻っています。
なので、、、
「代償性呼吸性アシドーシス」が正しい答えとなります。ここでのポイントはpHが正常範囲であること、それとアシドーシスであるが、HCO3-がアルカリ性に傾いていることがポイントですね。
なぜアルカリ性へ傾いているか。「代償を起こして正常に近づけようとしているから」です!!!
さあ次は
pH:7.55 PaCO2:50 HCO3-:29
これはどうでしょう?
pH・・・アルカローシス
PaCO2・・・アシドーシスへ傾いている
HCO3・・・アルカローシス
⇒解釈としてpHはアルカローシスである。しかしPaCO2はアシドーシス。HCO3の数値を見ても、このPaCO2は正常範囲へと戻そうとしていることが分かります。しかし結果としてまだ正常範囲へ戻っていません。戻そうとしている段階、つまり「部分代償性」ということが分かります。
なので、、、「部分代償性代謝性アルカローシス」と分かりますね。
ここでPaCO2が35以下であればただの(=非代償性)代謝性アシドーシスでいいんですけどね。
この例題もやってみてください。
pH:7.47 PaCO2:31 HCO3:24
上の手順でやればわかるはずですよ~!是非答えをコメントしてみてください☆