ICUなど急性期病棟でみると思います。血液を採取してガチャっと機械に入れると細長く血液データが出てくる紙。
いろいろな項目があると思います。BE(ベースエクセスといいます)や重炭酸イオン、A-aDo2・・などなど。
これらはすべて単一の項目として出しているわけでなく、たった3つの項目から算出しています。
その3つとは何でしょうか?逆に言えば、血液ガスでこの3つさえ分かれば他の項目は計算で出せるということです。
①pH
②PaO2
③PaCO2
です。他の項目ももちろん大切ですが、ここの3つ押さえておきましょう。
基準値などはどうでしょうか?国試などで問われる値でもあると思います。
①pH⇒7.35~7.45
②PaO2⇒80~100mmHg
③PaCO2⇒35~45mmHg
こんなの朝飯前だよ!と思われる方も多いと思いますが、これを押さえたうえで酸塩基平衡などの話が進むので、この値はしっかり把握しておきましょう。
さて、酸塩基平衡ではもう一つ重要な指標がありますので
紹介しておきます。
④HCO3-⇒22~26mEq/L
酸塩基平衡の評価手順としてはpH,PaCO2,HCO3-の3つで簡単に評価できます。
評価手順としては3段階の評価をします。
え?3段階も必要なの?と思いましたか?PH7.2ならアシドーシス、7.8ならアルカローシス!ってだけではいかんのです。
Ⅰ アシドーシスorアルカローシス?
Ⅱ 呼吸性or代謝性?
Ⅲ 代償性or非代償性or部分代償性??
この3段階でみていきます。
Ⅰ アシドーシスorアルカローシス?⇒pH
Ⅱ 呼吸性or代謝性?⇒PaCO2をみてからHCO3-
Ⅲ 代償性or非代償性or部分代償性??⇒全体を見る
Ⅰ,Ⅱはなんとなく見慣れていると思いますが、Ⅲはなんとなく?????って感じですよね。
代償は急性期・回復期・慢性期の血液ガスの兆候を表しています。
pHが異常(7.35~7.45から外れている) PaCO2またはHCO3-の変化⇒代償は起こっていない(急性期)
pH異常値、PaCO2またはHCO3-はpHを正常へ戻すように変化⇒一部代償性(亜急性期)
pH正常範囲、PaCO2,HCO3-は両方とも異常値⇒代償性(慢性期)
文で書き記しても少しわかりにくいですね。
次のテーマで例題と解説を載せますので是非、ご覧になってください。