あなたの先には〜沖田総司編〜 | 結@妄想藍屋のブログ

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思いつくままに妄想ストーリーおよびイラストを書いています
艶が〜るのみ書いてますね今のところwww

推しは藍屋秋斉さんです♡♡♡
愛しすぎる……♡♡♡

 屯所の廊下を少し軽い足取りで進む。
 さっき若い隊士から彼女が来ている事を知らされた。

 京の女性とは違う。江戸の女性だというけどでもどこか違う。誰にでも清らかな花のよな笑顔を向けるあの人。


 門の前まできて着物の袖が目に入った。男所帯の場所で綺麗な着物はすぐに目につく。

○○さっ……

 呼ぶうとした名前はそこで止まる。


 幸せそに頬を染める彼女の前には、『鬼』の顔を忘れ優しい目の土方さんが立っていたから……。


貴方が優しく見つめる視線の
先では細い肩をしている
彼女が優しく幸せそな顔で 
笑いながら頷いてた

何かが大きな音を立てながら 
崩れて行ったよな気がしたんだけど
身動き出来ず ただ立ち尽くしてただけ

して私じゃないのって 滑稽でくだらない
問いかけなんてしないけど
私が見た事無いよ アナタがそこにはいて
ただ ただ 遠くに感じたの

こんな気持ちいったい 何て言ったらいい



 知ってました。えぇ、知ってましたよ。
 貴女と土方さんが懇意に想い合っていることなんて……
 私だってそこまで子供じゃない。


 でも……

 土方さんの前であんなに愛らしく頬を染める彼女も、

 彼女の前では優しい男の顔した土方さんも……

 ……なんだろう……?上手く言えないけど何か嫌だった……。

 ふと彼女が背中から出した何か受け取った土方さんが、高い身長をかがめ彼女に顔を近づける。


大好きな二人の顔が重なった。


カノジョニ・・・クチヅケタ・・・

 
ずきっ!!


 胸の奥が痛んだ。今までどんな辛い稽古をしても、味わった事など無い痛み。

 私は彼らに気づかれないよに、そっとその場を離れた。

 

 

 姿が見えなくなった所で壁にもたれ大きく息を吐く。

 
いつから……私はこんなに……


いつからあなたにこんなに惹かれていたのなんて
今頃気付いたフリして
見え透いた嘘とかついて誤魔化してみたんだけど
ただただ余計虚しくて
 


 その後部屋にいた土方さんに素知らぬ振りして話しかけた。
 彼女からもらった懐中時計を愛おしむよに見る彼は、長い付き合いの中でも見た事のないほど、優しい目をしていた。

 
 不思議な気持ちだった。


兄のよに慕っていた素敵な人が心を許す相手が出来て喜ばしい気持ちと

自分が……恐らく初めてであろ、心から好きになった人に自分を見てもらえない、淋しい気持ちと……



 土方さんの部屋を出た足で道場に向かう。
 途中合った見習い隊士を捕まえて、「稽古だ!」っと無理矢理引きづっていく。



 この痛みには少々時間が必要だなと思った。
 

 

 

 

 こんな気持ちをきっと恋だって言のね

 


イラスト:ニコ★様