今日は三菱グループのコーポレートサイトで

書かせていただいている書評連載を。

 

GW終わって、夏休みまで旅気分は一休み、

という方も多いかもしれませんが、

実は私達は頭の中で、もっと自由に

旅ができるんだよ、っていうことを

本を通して、

思い起こしていただければと思います。

 

 

最近脳について考える機会が多くて。

ちょっと前まで私自身脳に対して

受け身的な感覚がありました。

頭が良い悪い、というのもそうだし、

そこをもう少し細分化して、

理解力、思考力、情報整理力、記憶力

みたいな、「IQ」「地頭」みたいなものは

そんなにコントロールできないのではないか、

その中でベストエフォートを目指すしか

ないんじゃないかと思っていました。

感情についても、

怒り、悲しみ、落ち込み、迷い、喜び、興奮、

恋、恐れ、怯え、みたいなものも、

起きたことに反応して

勝手に湧いてしまうもので、

それを対外的にどうコントロールするか

という対策の打ち方しかないんじゃないかと

思っていました。

 

だけど知れば知るほど、

能力も「使い方」次第で雲泥の差が出ること、

感情さえ、食べ物、睡眠、運動、

デジタルとの付き合い方など、

その感情とつながっていないときの

ふるまい次第で

感情の湧き方も、レベルも、残り方も、

変えていけると、感じ始めています。

 

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こちらの写真は5月14、15日に

開催されていた代官山蚤の市。

大好きで毎年できるだけ足を運ぶマルシェ。

 

 

いつか誰かが大切にしてきたものが

人の手から手へ大切に受け継がれて、

こうしてここに一堂に会して

みんなで「素敵だね」と言い合う。

青空のもと、日差しを浴びながら

直接見て、手でその感触に触れて、

お店の人と会話をして。

 

レースのブラウスや、ボーダーのカットソーや

麦わら帽や、かごバッグで装った人々、

アコーディオンを奏でるおじさん。

そういうさまざまな情報が

ゆっくり体の中を巡っていく。

私は買付に来たわけではないから、

ギラギラした競争心も物欲もなく

ただ素敵な出会いがあったらうれしいな、

と小さく期待しながら愛でるだけ。

少なくともこの時間に私は、

いくつかの写メをした以外に

スマホを見ることもしなかったし。

こういう時間も、私の脳の、

健康な育成につながるといいなあと思う。

 

そう考えると脳は、幼いわが子のようだ。

子供は自分とは別人格で、

思うようには育たないけれど、

どんな食べ物を食べさせるか

どんな言葉を投げかけるか、

どんなところに連れて行くか、

どんなふうに抱きしめ笑いかけるか

そんな一つひとつが彼女を育む。

諦めることなく、根気よく、祈るように。

自分の脳もそんなふうに、

やさしく育むことができると思う。

愛を込めて、大切に接していこう。

愛しい、愛しい、わが脳に。