11月7日(火)

何度か取材させていただいたPRの知人に

お誘いいただいて、

千葉・一宮にオープンするSANUの内覧会に。

締め切り諸々あるけれど

送迎バス移動の間に原稿を書けると目論んで。

 

サブスク月額55,000円で

全国の海や山などのリゾートエリアに位置する

SANU別荘が自由に利用できるという

シェアセカンドホームという

新しいサービス。(土日はプラス料金あり)

2024年末までに30拠点200室になる。

これまで山エリア中心にオープンしてきて

こちらは「海SANU」第一号。

最初に近くのカフェで説明会。

建築デザインを、友人のご主人の

パドルの加藤さんが手掛けていて

久しぶりに再会もできて。

植栽デザインを担当された

yardworksの天野さんのお話が印象的で。

僕はいつも現場が決まると、

その近くを徹底的に散歩するんです、と。

現場に行けないときはGoogle Earthで

ひたすらひたすら徘徊する、と。

それはその土地に

どんな植物が生えているかを見るため。

「なんか変なもの植えたくないんですよ」

とさり気なく言う。

 

これは書き手としても染みるお話で

私の我を出すことなく、

インタビューさせていただく方、

書かせていただく媒体やブランド、

読者の方に違和感を感じさせずに

トキメキを感じてもらう。

そのために徹底的に

インタビュー対象の方、その方の業界、

媒体、ブランド、読者の方を知る。

 

新施設紹介の説明の中で

雑談のように聞かせてもらった

ほんの一言だったけれど

思いの伝わる一言だった。

 

 

現地に移動して早速内覧。

春分の日、秋分の日には

この真ん中から太陽が上る。

 

手前の棟にはカフェやシェアオフィスも。

カフェ運営者とシェフとの

オーストラリアでの出会い、

構造担当の方の思いと挑戦、、、

携わっている人一人ひとりの思いが

熱くてウキウキしていて幸せな場。

リビングの窓からも

2階の寝室に備えられたデスクからも

中庭と隣家の壁が立体的に見えるけれど

お互い中を覗かれることはない。

考えられたデザイン。

 

植栽を担当された天野さんにも

先程のお話が響いた、と伝える。


リゾートっぽくするのにヤシの木植えるとか

簡単だけど変じゃないですか、という。

もっと技巧的に、

トレンドの植物や珍しい植物や高価な植物や、

おしゃれなフォルムの

植物を集めることもできるだろう。

そんなふうに安易に逃げることなく、

地域、建物に溶け込みながら

暮らす人々に安らぎと新鮮さを

どのような配分で提供するのか。

ただなじませるだけでは雑草になってしまう。

徹底的に寄り添いながら高めるのだろう。

「yardworksの手掛けた植栽」ではなく

「一宮の景色」であることに力を注ぐ、

その結果が「yardwoks」なのだろう。

 

社員の方にもいろんな植栽を

見て学ぶことを伝えているけれど

自分で「感じる」ことが重要で、

それを教えるのはすごく難しいというお話や、

千葉は梨の産地だから、

実はこっそり梨の木も植えている、

というお話なども聞かせてくれた。

 

数時間の滞在の間にすっかりファンに。

大量生産のものが求められない時代こそ、

「それらしいもの」と「本物」に

圧倒的な差が生まれると思う。

龍の眼は開いているか。

 

 

帰り道、たっぷりした自然の中をバスが走る。

空気を変えることの必然性を

往復の移動でも感じさせてもらった。