10月10日発売のメンズクラブもご紹介。

なんと今や年2回で展開している

メンズクラブコスメ大賞下期、特集。

座談会で皆さんの本音が聞けるのが楽しい。

メンズは今の時代、

美容へのアプローチが自由。

がさつ、手抜きもOKだし、

興味本位のお試し感覚でもOKだし、

マナー、仕事ツールという意識でもOKだし、

マニアックに突き詰めるのもOK。

なんでもありなのが楽しいのです。

もちろん集まった皆さんは

美容偏差値高めの方々ではありますが

今どきの男性陣こんな感じかー、と

ぜひ社会勉強兼ねて覗いてみてください。

 

 

9月29日(金)

最近アート系のお仕事も多いので

時間を見てアート展にも足を運ぶ。

今日は寺田倉庫のWHAT MUSEUMへ。

 

最初に、なぜ寺田倉庫がアート事業に

取り組むようになったのかというお話。

このお話も非常に興味深く。

 

倉庫でワインを適正に管理する経験が

アート作品を適正に管理する経験に繋がり

アート活動につながっている。

学校のゆとり教育で美術の授業が減り

アーティストの制作活動を支える

食い扶持を失う状況を目の当たりにし、

アーティストを支える方法を模索している。

 

私が寺田倉庫の名前を知ったのは

20年くらい前の広尾のCICADAで当時は、

なんで倉庫やさんが?と思ったものだが

経験とご縁を大切にし、その都度

課題と真摯に向き合ってきたからこそ

思いがけないところに花が咲くのだろう。

 

 

そして早速展示へ。

明日から2月末まで開かれる展示だ。

最初は建築構造展。

国内外の美しい建築を

「構造」の視点から見る試み。

私の故郷・香川の作品も

いくつも展示されていて誇らしい。

なかには月面の構造物まで。

「人々が美しいと感じる建造物は

きっとその内側に

美しい構造を秘めているのです」

と語る学芸員の方のお話が沁みる。

 

 

続いて、コレクター軸で切り取る展示。

IT業界で活躍する若いコレクター、

竹内真氏のコレクションのプロセスから

アートを見る試み。

会社の売却益でマンションを買い、

「持ち家って壁に穴を開けていいんだ!」

と感じたのがアートを買うきっかけ。

モネがいいな、と思い、

深夜のネットオークションに参加したけれど

あまり高いので断念し、

「ピカソも知っている」と作品を落札。

紙一枚で届き、

そこで初めて「額縁が必要だ!」と世界堂に

足を運んだという、信じられないほど

ピュアな体験からスタートして2年ちょっと。

そこから一気にアートに魅了された彼。

その間にこれほどたくさんの作品を買うのは

(展示されているものは全てではなく)

仮にお金があっても容易ではない。

アーティストのことや美術界のことを学び、

たくさんの作品を見て、話を聞き、

自分の心の声を聞き、購入して、

保管したり飾ったりする方法を考える。

労力と時間と知性と感性が必要だ。

大胆さも繊細さも決断力も必要だ。

私ならこれだけの判断と購買処理は

本業として頼まれてもしんどいぞ!

お話を聞くと一つひとつの作品購入が

思いつきや資産価値基準ではなく、

一つひとつに選択の意味がある。

購入のプロセスそれ自体も

アートなのだな、と思えた。

 

 

最後にWHAT CAFEへ。ここは飲食をしながら

若手アーティストの作品を楽しめるスペース。

展示は頻繁に入れ替わる。

アーティストにとっては披露の場となり、

来訪者には、アートを

「自宅で飾る」という視点で眺められる場だ。

 

私はアートを生み出すのはもちろん

買うこともなかなかままならず、

それどころかこうして2時間

展示を観る時間を作ることさえ

めったにできていない日々を送っている。

まずはこうして月に1、2度でも、

手をとめ、先のことを考えるのを辞めて、

美に触れ、心に触れ、自分と過ごす

そんな時間を少しずつ作っていきたい。

 

 

金曜はバトンのレッスンの日なので

いつもより少し早く帰る日。

と、今日は中秋の名月ではないか!

上新粉を買ってあったが、作る時間はない。

駅前の和菓子店でお月見セットを買い

家の近くの花屋でお月見花束を買い

娘が学童で作ったお月見プレートを飾り

即席でお月さまに届ける。

 

娘は母に似ず、ものづくりが好きで、

お菓子をもらっても中身より

箱やリボンをねだる。

誰かが作ったものを所有することよりも

自分が何かを作り出せることに

価値を見出している。

彼女は作り手だ。

 

 

先日彼女の部屋を一緒に大掃除した。

私にはガラクタにしか見えないものが

山程溢れていて、廃品回収場のよう。

でも一つひとつ、

「これは要る?要らない?」と尋ねると

ちゃんと彼女なりの正義があるのだ。

 

今まで勉強道具用にしていたワゴンをひとつ

まるごと制作ラックにすることにした。

彼女がいちばん頻繁に出し入れしたいのは

制作道具なのだから。

 

アートに触れたあとにはいっそう、

娘のクリエイション愛が眩しい。