ドクターマーチンから発売される

スペシャルブーツのデザイナーに選ばれた

アーティストのカナイフユキさんに

デザインコンセプトや多様性への思いを

ELLEにてお聞かせいただきました!

ドクターマーチン、昔から馴染み深い

ストリート系ワークブーツという

ざっくりしたイメージでいましたが、

実はクィア文化を

今よりずっと風当たり強かった時代から

サポートしてきたブランドだったのですね。

4月22、23の代々木公園での

TOKYO RAINBOW PRIDEにも

出店されるとのこと。皆様ぜひチェックを★

 

 

4月3日(月)

朝、駅前には

黒いスーツを着た若者がいっぱい。

そうか、入社式の日なのだろう。

今年は久しぶりにリアルな入社式を

行う会社も多いのかも知れない。

誰も彼も黒いスーツ紋切り型だなと

数年前まではううむと思っていたけれど、

久しぶりのせいか歳をとったせいか

あの姿もみずみずしくて心弾む。

 

我が家の娘も2年生になって、

学童だけど、黄色い帽子を脱ぎ捨てて登校。

軽やかに。

 

娘のおかげで、

自由業の私も新年度を感じている。

思えば娘が生まれて以来、保育園や学校に入り

私の「勤務時間」みたいなものが

明確になって、

社会人らしいライフスタイルになった。

とは言え、タイムカードがあるわけでもなし、

娘のように「学校に行かねばならない」という

義務感はない。

いわば無責任に秩序を享受している。

これはなかなかありがたいポジションだ。

秩序があることは比較的快適で、

しかし強制されることは強烈に不快な私は

外野の気楽さのまま秩序に乗っかっている。

お稽古ママ友との関係も、

上下関係や気遣いなど

多少の煩わしさはあっても、

当人ではないからどこか面白半分で

社会見学をしているような気分で関われる。

本当に育児っておいしい。

 

 

そんな中、坂本龍一さんの訃報が届いた。

坂本龍一さんの記憶は、

中学生くらいの頃、エレクトーンの発表会で

ライディーンを弾いたのが最初だ。

当時の私にとって、

イエロー・マジック・オーケストラは

未来や反骨やいろんなものを感じさせ、

子供が覗いてはいけないような気分もあって

それをエレクトンの発表会の曲に

選ぶことはドキドキする体験だった。

ちょっとふてくされた風で、

クールに演奏したいなと思っていた。

 

次の記憶は大学生のとき、

大学の先輩に誘われて訪れたコンサートだ。

スイートリベンジのツアーだった。

スイートリベンジという曲は

映画「リトル・ブッタ」のために書いた曲で、

最初に作った曲を監督に渡したら

もっと悲しい曲を作ってくれと言われ

もっと悲しい曲を作って渡したら

悲しすぎる、一筋の光が必要だと

これも却下されたのだそう。

その時のボツになった悲しすぎる曲だと

MCで言っていた。

リリースすることが監督への甘い復讐だと。

 

コンサートに一緒に行った先輩とは

個人的に親しかったわけでもなくて

なぜあの時私を誘ってくれたのか、

覚えていないけれど、その日、

28歳になったときに独身だったら結婚しよう、

という謎のプロポーズをされた。

どうしてそんな話になったのかも

思い出せない。

卒業後、会うことはなかったけれど。

お元気かな。

 

その後坂本龍一さんには

何度か取材させていただいた。

ブルガリアウローラのリコメンダーとして。

 

 

若いクリエイター、アーティストの方々の

才能やエネルギーにまっすぐ敬意を払い

控えめにお話される姿が印象的だった。

 

お嬢さんの坂本美雨さんにも

取材させていただいたことがあって

個人的に親しみを感じていた方。

お嬢さんがSNSにアップしていた

お父様への思いもとても切なくて

とても美しいものだった。

 

ご冥福をお祈りして、

今日の日記は締めくくろう。