8月21日(土)

今日は洗濯機の修理の人が来る。

朝の電話で来訪時刻を伝えてくれるとのことで、

終日予定を空けておかなくてはいけない。

とりあえず洗濯機回りの清掃などを

娘と熱心に行う。

 

わが家のベランダは、木々を隔てて

邸宅ウェディング会場として

使われるレストランの

ガーデンに面していて、

かつては春や秋の週末には

聖歌隊の歌声がよく聞こえていたけれど

最近はそれもめっきりなくなっていた。

ウエディングを開いていても

聖歌隊はやめておこう、という

判断が多いのかもしれない。

今日はそんな聖歌隊の声が

久しぶりに溢れてきて、窓を空けて

ボイスシャワーの御相伴に与った。

 

洗濯機メーカーからの連絡はなかなか来ず、

娘の足し算の練習に付き合いながら

掲載用製品のリース依頼を15、16件。

手間はかかるものの集中力は要らないので

週末に娘の相手をしながら進めるのに

ちょうどいいタスク。

ちょっと足し算が止まったと思っていたら

お手紙を書いてくれていた。

左が娘で、右が私だそう。

 

洗濯機の修理の方はお昼前に到着。

乾燥機が毎回目詰まりのサインで止まってしまい、

フィルターを一通り買い替えたのだが改善せず、

出張修理を依頼したのだ。

結局フィルターの奥に

細かい埃が溜まっていたらしく、

中を開けて清掃してくださった。

出張費のみで。ありがたや。

これで治らなければ

乾燥機能を交換しなくてはいけないらしい。

 

東京オリンピックグッズのCMが流れる。

「きっと、一生モノになる。」

グッズショップのキャッチコピーだから

「一生モノ」で合っているのだが

2年前のラグビーワールドカップの

「4年に一度じゃない、一生に一度だ。」

に比べると

同じ4年に一度のスポーツイベントで

同じ単語を使っているだけに

余計に圧倒的に軽く感じてしまう。

 

あのコピーはよかった。

2019年のワールドカップを

大成功に導いた原動力のひとつだろう。

検索すると、さらにあのコピーを書いた

コピーライターの方の記事に出会った。

コピーライターの吉谷吾郎さんも、

父と兄もラガーマン、自身も早稲田で

ラグビーをしていた生粋のラガーマン。

山中選手とも同期だったという。

だけど一流の選手たちの中で挫折感を味わって、

ラグビーに背を向けたり近づいたり、

いろんな時期を経てきた人。

仕事で勝つんだ!と心に誓った人。

その人が書いたコピーだったんだ。

言葉としてうまいんじゃなくて、

自分ごと命を込めたコピーがやっぱり輝く。

人の心を動かし、行動を生む。

そういうコピーであったことが、

言葉を書く仕事の端くれの者として、

とても嬉しい。誇らしい。言葉の力が。

 

と、LINEメッセージが届く。

先日保育園のクラスメイトが骨折したのだが

そのママから

「骨折の時に何を食べさせたらいいか

検索して出てきた記事がユリ子さんだった!」と。

これを参考に、骨の強い子にできるよう

料理頑張る!とママ。

開くと、私の肩書きがまだ

ジュニアアスリートフードマイスターだから

10年くらい前に書いた記事だろう。

自分自身も掲載時に一瞥したきりだったけれど

こうして今も検索され、

役立ててくださる方がいるのだと思うと

ここでもまた言葉のバトンの力を感じる。

 

宅急便が届く。

多分リシェスかな、

定期購読者に向けたギフト。さすが、立派!

最近掲載誌がデジタル版で届く媒体が

いくつかあるけれど、

書いた記事は連載ごとにファイルして

バックナンバーを検索し、

アイテムやテーマの重複チェックなどを

することも結構あるので

結局自分で本誌を定期購読することになる。

そうするとこんなギフトが読者の方に

届いていたんだと知る機会になるので

まあそれもいいか。

 

夕方から娘と公園で縄跳び。

この間「男とび」と「女とび」を

教えたら、大縄をしながら

「次は男とびで」などと指定してきて

子供の頃のゴムとびが懐かしい。

肩から上はゴムに触れてもOKルールとか

あの頃何百回ゴム跳びをしたんだろう。

ゴムとびから得たものは何もないけど

甘酸っぱい時間の記憶をくれた。

そしてまた娘との時間になり、

この時間がいつか甘酸っぱい記憶になる。

 

“喜びを数えたらあなたでいっぱい 

 帰り道を照らしたのは思い出の影法師”

(パプリカ)