2月8日(土)

 

朝一番、

昨日逃した排水管清掃に来てもらう。

9時からなので、それまでにみんなの

シャワーや洗顔を終えてもらう

追い回しが肝心。

そしてその後すぐ保育園の発表会なので、

みんなに「機嫌よく」

それに応じてもらうことも肝心。

 

何せ去年の、ガチガチに緊張した

発表会と言ったら

かわいそうだし面白いのだが、

今年は気持ちよく演じさせてあげたい。

 

排水管清掃をことなく乗り越え、

みんなで機嫌よく保育園への坂道を降りる。

エントランスでクラスメイトに会って

仲良くお部屋へ。パーフェクト!

「マスク必須」と園内に掲示されていたのに

お知らせのチラシに書いていなかったので

完全に忘れてしまっていたが。

 

去年までは1演目だったが、

年少さんの学年の今年は、

オペレッタ(というらしい、歌の入る劇)

の他にカスタネットと歌、

そして幼児学年の合唱と、3回も出番が。

演技も、去年までは先生も登場していたが

今年は先生の出番は影ナレのみ。

 

みんなそれはそれは立派になり、

うちのお嬢さんも、まぁ

「そんなに固くならなくても」とは思うものの、

ピシッと決めていた。

あのくらいの緊張は、何歳になっても

ステージに立たされたら大抵はするものだ。

 

ちょうど昨日、俳優の方が、

初めて演技に挑戦した歌手の方との対談で、

「演じることよりも、実はまず

 大量のライトと大勢のスタッフに取り囲まれて

 シーンとした中で、いかに力を抜いて、

 通常の自分らしい心と体でいられるか、

 というのが本当に難しいこと」と話していた。

 

そういえば私もこの間の朗読の発表会、

台本を持って入れるし椅子に座ったままで

娘よりずっと楽な条件であったが、

声の抑揚や間や滑舌や強調、

それに自分の姿勢やマイクとの距離、

その上で観客の方に伝わるよう

自分が物語の中に入ること、

でも観客の方を置いてきぼりに

しないよう、入り過ぎないこと

などなど考えていたら、

脳と心と体が、バラバラに絡まった

操り人形のようになりそうであった。

いっそ何も考えない方が

却っていいのではないかと思えるほど。

 

事程左様に、普通でいることは難しい。

ステージに限らず、私たちの心と体は

さまざまな状況に敏感に反応して容易に

強張ったり萎縮したり逆上したりする。

瞑想を続けていたらそんな自分の反応にも

もっと客観的に対応できるようになるのだろうな、

と思うが、長旅である。

 

と、そんな次元の感想をもてるくらい

娘を含め年少さんクラスの仕上がりは

なかなか目を見張った。

みんな達成感と共にさらに成長したと思う。

本当に、2年前の発表会は

ケージの中の子犬たちみたいだったのに…。

 

そのまま、ランチ難民になりそうなパパのため

近所でランチをしてから、母娘は新橋へ。

毎年恒例、母校の「旧正月を祝う会」。

讃岐の伝統、あんもち雑煮を味わう会だ。

同級生のご実家で作ってくださった

お野菜やあんもちを、新橋にある、

愛媛と香川のアンテナショップ

「かおりひめ」で料理してもらっている。

 

もう娘もかなりなじんだメンバーで、

本当に生まれる前から可愛がってもらっている。

「絶対一人で外歩かしたらいかんからな!」と

80代の先輩に何回も言われたり。

 

しかしお遊戯会の後で流石に疲れていたのか、

100人近い大人でごった返した環境は

もうしんどかったよう。1時間もすると

「帰りたい、帰りたい」といい出し、

遅刻ながら中座することにした。

仕方ない。

当分は「顔をつなぐ」のが精一杯だが、

みんな暖かく受け入れてくれている。

 

ようやくママと二人になって。

羽根を取り戻して羽ばたく娘。

 

帰宅して洗濯物の山を崩し畳みながら、

映画「JOKER」を観る。

私も疲れていたしビールを飲んでいたし、

寝落ちるかと思ったが

ひと時も目が離せなかった。

 

 

 

一方、娘は塗り絵をしながら、寝落ちていた。

お疲れ様。

 

その隙にゲラ校正を何本か戻して、

週末の宿題も捌き、長い一日が終わった。

大切な人たちと、過ごす日々だ。

幸せな人生だと思う。