金曜の夜19時。まだまだフル稼働中ですが、ちょっと休憩。
本日はMarisol3月号の発売日でした。

別冊「女が楽しむ京都BOOK」は、京都に行くなら必ず持っていきたい感じ。
こちらもファッション満載の号ですが、私は相変わらずどこ吹く風で、
いつもの連載
「BOOK 大人の心を突き動かす!本のチカラ」
にてブックレビューを書いております。
メインに取り上げたのは彩瀬まるさんの「骨を彩る」。
本当にこの方、20代とは思えない、深みと安定感のある実力者。
これからもぜひ彼女の作品を追っていきたいと思います。
ほかにもいくつかの本を取り上げていますが
特に紹介したかったたのが
「怒る技術 怒られる技術」
という本。
昨今、「怒らない技術」とか、心穏やかに暮らす方法、的な本が多いではないですか。
私も持ってます、「怒らない技術」。
でも、少なくとも私にとって、
怒ることよりも怒らないことのほうがずっとカンタン。我慢すればいいだけのこと。
学生のころに、「他人と過去は変えられない」というのを習って
そうか自分と未来しか変えられないんだ、って思って、
もちろんそれによってよかったこともたくさんある。
人のせいにせず、責任をもって、愚痴を言わず、解決策を探る。
でも、もしかしたらそれによって失ったものもたくさんあるかもしれない。
他人と過去は変えられない、という発想は、
問題回避、という形に答えを求めてしまうことが多い。
このことを考えるとき私がよく思い浮かべるのが、会社の労働組合。
例えば会社で賃金や労働条件に不満があったとき、
労働組合で戦う人がいる。賃金を上げろ、条件を改善しろ、と。
それによって会社は、現在の労働条件が不当であると
このままでは優秀な社員が流出してしまうかもしれないということを知る。
でも私は、そこで、これがこの会社の決まりなんだから、
そこに不満があるなら私がこの会社を離れるべき、と思ってしまう。
そうすると、そこには何も生まれない。
普段の人間関係でもそう。
自分が、これは不快だな、傷つくな、そんなことをされたら悲しいなと思うとき、
私は飲み込んでしまう。そしてその人のことを少しずつ遠ざけてしまう。
遠ざけられない人なら、少しずつ心を閉ざしてしまう。
それは、本当は卑怯かもしれないし、
もっと言えば人間関係を少しずつ殺していることじゃないかとも思う。
人とぶつかるのは、しんどいし、たぶんお互いに傷ついたり不愉快な思いをしたり
失敗したら嫌われるかもしれないし絶交になるかもしれない。
でも気持ちはちゃんと伝わるチャンスがある。理解してもらえる可能性がある。
解決策や改善策を一緒に考えることができるかもしれない。
怒っているときは怒っている気持ちを伝えないと、何も変わらない。
だから、本当は、怒る技術のほうが、大事なんじゃないかと思う。
必要かどうかってこともそうだし、難しいかどうかっていう点でも。
まして、部下がいる人、子供がいる人などは、
ただ「冷静に正しいことを教える」だけじゃなくて
本気だってことを、ちゃんと伝える必要があるんじゃないかと思う。
優しくていい上司、パパママになるだけじゃなくて。
犬のしつけをするとき、
怒るときはちゃんと怒った声で、ほめるときはちゃんとやさしい声で、と
教えられた。
マロが拾い食いをするとき、食糞をするとき、トイレシートを食いちぎるとき、
低くて強い声で、ノー!という。
あいまいに「ダメでしょダメでしょ」と笑いながら言っては、伝わらないから。
伝わらないと、マロは混乱する。何が正解で何が不正解かわからなくなる。
マロに、できるだけシンプルで明瞭なマニュアルを渡してあげるために、
私はわかりやすく怒る。
ただ怒ればいいってものじゃない。
そこに別の問題をまぜこぜにしていないか。
相手が立ち直れないほど傷つきはしないか。
単に反発を抱かせるだけの言い方になっていないか。
興奮しすぎて矛盾したことを言っていないか。
怒らない技術より、怒る技術のほうが、やっぱりずっと難しいし、
怒らずに生きていくのがいいとは思えないから、
怒る技術、から目をそらさずに生きたい、と思う。
怒る技術っていうのは、自分の感情と相手から、
逃げずにキレずに、ちゃんと向き合う技術、かもしれない。
そんな、ブックレビュー。
今月もどうぞよろしくお願いいたします☆
本日はMarisol3月号の発売日でした。

別冊「女が楽しむ京都BOOK」は、京都に行くなら必ず持っていきたい感じ。
こちらもファッション満載の号ですが、私は相変わらずどこ吹く風で、
いつもの連載
「BOOK 大人の心を突き動かす!本のチカラ」
にてブックレビューを書いております。
メインに取り上げたのは彩瀬まるさんの「骨を彩る」。
本当にこの方、20代とは思えない、深みと安定感のある実力者。
これからもぜひ彼女の作品を追っていきたいと思います。
ほかにもいくつかの本を取り上げていますが
特に紹介したかったたのが
「怒る技術 怒られる技術」
という本。
昨今、「怒らない技術」とか、心穏やかに暮らす方法、的な本が多いではないですか。
私も持ってます、「怒らない技術」。
でも、少なくとも私にとって、
怒ることよりも怒らないことのほうがずっとカンタン。我慢すればいいだけのこと。
学生のころに、「他人と過去は変えられない」というのを習って
そうか自分と未来しか変えられないんだ、って思って、
もちろんそれによってよかったこともたくさんある。
人のせいにせず、責任をもって、愚痴を言わず、解決策を探る。
でも、もしかしたらそれによって失ったものもたくさんあるかもしれない。
他人と過去は変えられない、という発想は、
問題回避、という形に答えを求めてしまうことが多い。
このことを考えるとき私がよく思い浮かべるのが、会社の労働組合。
例えば会社で賃金や労働条件に不満があったとき、
労働組合で戦う人がいる。賃金を上げろ、条件を改善しろ、と。
それによって会社は、現在の労働条件が不当であると
このままでは優秀な社員が流出してしまうかもしれないということを知る。
でも私は、そこで、これがこの会社の決まりなんだから、
そこに不満があるなら私がこの会社を離れるべき、と思ってしまう。
そうすると、そこには何も生まれない。
普段の人間関係でもそう。
自分が、これは不快だな、傷つくな、そんなことをされたら悲しいなと思うとき、
私は飲み込んでしまう。そしてその人のことを少しずつ遠ざけてしまう。
遠ざけられない人なら、少しずつ心を閉ざしてしまう。
それは、本当は卑怯かもしれないし、
もっと言えば人間関係を少しずつ殺していることじゃないかとも思う。
人とぶつかるのは、しんどいし、たぶんお互いに傷ついたり不愉快な思いをしたり
失敗したら嫌われるかもしれないし絶交になるかもしれない。
でも気持ちはちゃんと伝わるチャンスがある。理解してもらえる可能性がある。
解決策や改善策を一緒に考えることができるかもしれない。
怒っているときは怒っている気持ちを伝えないと、何も変わらない。
だから、本当は、怒る技術のほうが、大事なんじゃないかと思う。
必要かどうかってこともそうだし、難しいかどうかっていう点でも。
まして、部下がいる人、子供がいる人などは、
ただ「冷静に正しいことを教える」だけじゃなくて
本気だってことを、ちゃんと伝える必要があるんじゃないかと思う。
優しくていい上司、パパママになるだけじゃなくて。
犬のしつけをするとき、
怒るときはちゃんと怒った声で、ほめるときはちゃんとやさしい声で、と
教えられた。
マロが拾い食いをするとき、食糞をするとき、トイレシートを食いちぎるとき、
低くて強い声で、ノー!という。
あいまいに「ダメでしょダメでしょ」と笑いながら言っては、伝わらないから。
伝わらないと、マロは混乱する。何が正解で何が不正解かわからなくなる。
マロに、できるだけシンプルで明瞭なマニュアルを渡してあげるために、
私はわかりやすく怒る。
ただ怒ればいいってものじゃない。
そこに別の問題をまぜこぜにしていないか。
相手が立ち直れないほど傷つきはしないか。
単に反発を抱かせるだけの言い方になっていないか。
興奮しすぎて矛盾したことを言っていないか。
怒らない技術より、怒る技術のほうが、やっぱりずっと難しいし、
怒らずに生きていくのがいいとは思えないから、
怒る技術、から目をそらさずに生きたい、と思う。
怒る技術っていうのは、自分の感情と相手から、
逃げずにキレずに、ちゃんと向き合う技術、かもしれない。
そんな、ブックレビュー。
今月もどうぞよろしくお願いいたします☆